首だけ奇花と、首なし稀花～Ghost Entanglement～

こちらは、ホラー好きな方も、そうでない方も楽しめる作品です。
確かに、ホラーならではの怖さも入っていますが……

それを恋愛、SFのジャンルの要素がしっかり、支えて和らげています。

美しさ、切なさ、人間らしさ、時の流れによる残酷さ等も加えられていて

主人公の奏多さんを始め、Wヒロインの稀花（きか）さんと奇花（きか）さんも
キャラクター性に富んでいて、作品の世界に自然に入れるようになっています。
一話一話が短いのでとても、読みやすいと思いました。

あなたも【首だけ奇花と、首なし稀花～Ghost Entanglement～】を読んでみませんか？

ホラー、恋愛、SFの三つが高度に絡み合った素晴らしい小説です。

安定した文章とグイグイ引き込まれる構成は、感嘆しました。

愛とは何か？
ハッピーエンドとは？
等考えさせられるエンディングも素晴らしいです。

とてもレベルが高く、ショートなので気になった人は、すぐ読みましょう。
オススメです!

ひとつの選択が世界を歪ませていく。

希望を目指す物語なら、そこから主人公が世界を修復する戦いに挑むでしょうが、そこはホラー。
歪な世界の在り様のインパクトと、そんな世界を生み出すことになった少女の切ない想いの落差に、読んでいてクラクラします。

ホラーらしい後日談といい、かなり衝撃的な作品。
是非お楽しみ下さい。

ホラーとSFが上手くマッチした本作。ごく少ない話数ですが読み応え、そして考察しごたえ抜群！読んでいる途中は「この後どうなるのだろう？」と気になりますし、読んだ後「あれはどういうことだったんだろう？」と考えることもできる、1度で何回も美味しい作品です！ぜひご賞味あれ！

　首のみの存在・希花と身体だけの存在・稀花。稀花の首を取り戻したいと願う奏多は、希花と対話をつづけます。次第に明らかになる、二人の「きか」の真実。
　歪み、縺れた彼等の世界はやがて……。

　本作のジャンルはホラーなのですが、何処かほろ苦い青春物語でもあり、SFの匂いを感じることも出来ます。是非、ご一読を！

SFなのかホラーなのかわからない三角関係の話です
先が気になり、一気に読んでしまいました
主人公やヒロインがいい人なのが素敵です
その分救われてほしいと読んでいて思いました

　設定がものすごく面白くて、「いいもの読んだ！」と強い満足感がありました。

　奏多は、自分の知っている稀花の首が別人のものに入れ替わっているのに気づく。
　なんらかの怪異が胴体を奪って生活しているのか。そう疑った奏多は、どうにかして相手を退治できないかと模索し始める。

　都市伝説的なホラーを軸としている作品ですが、その実はＳＦなどでも取り扱われる「高次元な世界の理」が描き出されていたりと、意外性のある展開や設定の連続で、最後まで何度も感嘆させられながら読みました。

　それでいてボーイ・ミーツ・ガールな初々しさや昂揚感もあったりと、ホラーでもありＳＦでもある青春小説でもあるという、とても…続きを読む

読了しました。
きれいにまとまった短編だと思います。クトゥルフにも通じるかな。好きな自分には刺さりました。
なにかが狂っているようで、何事もなく日常が流れているようで、不安なまま転がっていくストーリーは、きちんと盛り上がった上でオチをつけてくれます

奏多の好きな子・稀花は東横線に転落して即死した。しかしその翌日、奇花が登校してきた。彼女は胴体が稀花で、頭は別の女子だった。

「ヒロインの頭がすり替わってる」というキャッチだけでも興味をそそられるこちらの作品。おばけに量子や恋愛が絡み、非常に読み応えがありました。
先が予想できず、でも読み進めるうちにストーリーや表現が繋がってくる。そうしてわかったつもりになったところでの、ラスト。
短編としてきちんと完結・完成されています。でも長編化されるなら、それも読んでみたい。そう思わされる、もっとこの世界の空気を吸っていたくなる作品でした。

主人公である高1男子「奏多（かなた）」の好きな女子「稀花（きか）」は、渋谷駅東横線線路内に転落し死亡する衝撃的な幕開けとなります。

翌日現れたのは頭部だけ別人にすり替わった女子「奇花（きか）」。
首筋のツギハギが嗜虐的な彼女、実は稀花の胴体を奪って稀花に成りすましたオバケなんです。

しかもただの成りすましでは済まないところが恐ろしい。

なぜこのようなことが起こりうるのか。

これには物理の法則性上に成り立つ世界線という概念が関わっており、論理でホラーを語る切り口がとても印象的かつ斬新な印象を強く受けますね。

その法則に不正が起こると、そこから生じる歪みから死んだ人やオバケといった非…続きを読む