第6話
「い、今のはすごいな。しかも見たことのないものまで。アヤ、よかったら王城もあの灰色のもので補強してくれないか。それになんだこの木は…美しすぎる。お前たちもそう思うだろ?」
トリトンさんが護衛騎士に聞くと騎士もうなずいていた。好評のようだ。ちなみに窓には戦闘機のキャノピーなどに使われる素材を使用したよ。窓ガラスだと強盗とかがそこから入ってくるからね。
「アヤ、私は今日はもう帰る。開店はいつの予定だ?」
「開店予定は…1週間後ですかね。王都に来たばかりなので街の構造に慣れたいなと。で、開店前にお披露目をしたいので1日前に食事会をと」
「そうか、楽しみにしてるぞ。食事会の時は宰相と家族を連れてくるのでな。それと私の弟がすぐ近くに屋敷を持っている。困ったことがあれば頼っていいぞ」
「ありがとうございます。ギルドまでの案内もありがとうございました」
そういって帰っていくトリトンさんに深々と礼をする。その後、ミザリーさんとヨアンさんも帰っていった。
ようやく一人になれたので新しくできた家に入る。ちなみに1階は店舗部分で2階と3階が家だ。
「とりあえずは生活環境だね。たしかアースショップにベットとかあったはず」
商品を見るとなんと前世で使っていたものが格安で売ってあった。合計で金貨1枚と銀貨5枚。見覚えのあるベットにソファーにさらにはキッチンまで。ちなみにソーラーパネルも売ってあった。キッチンをすべて電気化してるので屋根に上りソーラーパネルを取り付ける。そして魔法を使い電気を張り巡らせた。ちなみにスマホもあったので買っておいた。まぁもちろんネットは使えないが時間や計算、地図があるのでよしとする。
「さ、ちょっとお金を稼いでこようかな。アースショップはお金がいくらあっても足らないからね」
本当にそうだ。あと金貨1枚しかない。生活する分には申し分ないと思うのだがさすがに商売をするには少なすぎる。なので木材をどこかに売りつけたいのだ。というか向かいの店がおそらく家具とかを作っている店なのでそこに売りつけよう。
「すみませーん。今さっき目の前に引っ越してきたアヤというものですがー誰かいますでしょうか?」
すぐに奥からおじさんたちが出てきた。皆なぜか目を輝かせている。
「おう!!アヤちゃん、さっきの家づくりはすごかったぜ。で、なんだが…あの木材を譲ってくれねぇか?もちろんお金は払う。あぁ俺はここの店主をしてるウドゥだ。で俺たちの件はあとにしてアヤちゃんの要件からきこう」
「あ、ちょうどよかったです。ウドゥさん、実は私は商売をするので支度金をと思いいろいろな木材を売りに来たんですよ。ちなみに商売がうまくいけば定期的に取引できたらと思いまして。5種類の木材を持ってきました」
そういってアースショップでヒノキ、スギ、マツ、ケヤキ、サクラを丸太のまま一本づつ購入して床に置く。
「これは…上質だな。もしかしてショップ系のスキルかい。とりあえずどれも見たことのないものだから説明してくれや」
「はい、左からヒノキ、スギ、マツ、ケヤキ、サクラです。お察しの通りショップ系のスキルを持ってるので…ただ種類がありすぎたので厳選しました。丸太一本の原価が銀貨1枚です。どれほどの品質なのかわからないので言い値でお願いします」
「なら金貨5枚だ丸太だがどれも価値がある。できれば板材も欲しいんだが…金貨1枚で買おう」
ウドゥさん即決。板材も欲していたのでそれぞれ銀貨1枚分買って売った。まさかの金貨5枚の黒字だ。
さてこの金貨で準備をしますかね。
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