第13話 ゲロリンのオケツ丸出しだもん

ゲロリンは普通の大人とは違ってて、まるで子供みたいだったの。

だからね、私達は暇さえあればゲロリンの家に遊びに行くようになった。

ロクなんてゲロリンの背中におんぶされたくてずっーとべったり。

イッチは俺の弟なのにー!とやきもち焼いてる。

ギターを弾いてみんなで歌ったりした。

ゲロリンの事はおばあちゃんにしか話してない。他の大人に話したら絶対に近づいてはいけないって言うにきまってるってオサムちゃんが言ったから。

おばあちゃんはゲロリンんちに行くときにはお弁当を作ってくれたから

ゲロリンと一緒に食べた。

ゲロリンはイクラ以外は大丈夫で何でも美味しいって食べてた。


私はゲロリンの破れかぶれのズボンが気になって仕方なかった。

何で?あんなビリビリなの履いてるんだろ?

そいでこっそりとズボンを持ち出しておばあちゃんに縫ってもらったのね。

「ゲッゲーーーろーー!!縫ってしまったんでありんすかぁーーっ!」

「何でよ、破けてオケツ丸出しなんて恥ずかしいと思わないの?」

「いや、あの、そのね、、。これはフッションなんでありんすよ。」

「ふふふ。アキ、レコードのジャケットを見てご覧よ。ゲロリンはこの人達を真似してるんだよ。」オサムちゃんがレコードジャケットを渡してくれた。

あれ、なんじゃーい?この人達の服装はってびっくり‼️した。

みんな宇宙人みたいじゃん。

「ヘンテコな格好してるなぁ。俺、初めて見たぞ。」

「世の中には色んな人がいるんだよ。イッチ。」オサムちゃんは人を区別するのが嫌いだからね。

「そっか、、、、ごめんなさい。私、ゲロリンの気持ちも分からずに大変な事しちったね。」

「いーんでありんすよ。おばあちゃんが縫ってくださったんですからね。

これは大切にするでありんすよ。アキちゃん、ありがとでありんす。」

「ねぇ、ゲロリン、ずっと聞きたかったんだけどね。2階のタンスの中ってさ、アレ何なの?」私はダッコちゃんの大きいお人形の事を聞いた。

「えげっ、うぐっー。」ゲロリンはソワソワしてる。

「なんだよ、アキ?そんなモンがあったって聞いてないぞ!俺も見たいぞ!」

「僕も興味があるね。ゲロリン、パーマンのコピー人形でも隠してるんじゃないのかい?」

「いや、違うでありんすよ。あれは、あちきの心の友でありんす。内気なビニコは

人見知りでありんすから、、、。」

「えーっ!ゲロリンの友達なら挨拶したいぞ、俺!紹介してくれ、ゲロリン!」

ゲロリンは必死に断り続けるがオサムちゃんもイッチも食い下がる。

「わかりましたでありんすよ。ただ、アキちゃんはこの前会ったからイッチさんとオサムさんだけでありんすよ。」

えーっ!私だけ除け者なのぉーっ。ふん!いいわよ。男子っていえもこうなんだからさ。

イッチ、オサムちゃん、ゲロリンは2階へと上がっていったわ。

くっそー!ゴジラーーーっ!



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