第2話 おばあちゃんちでかりんとう

いつものように学校帰りにランドセルを縁側に放り投げて、おばあちゃんが用意してくれたかりんとうを食べようとしてたの。


そこへオサムちゃんがやって来た。オサムちゃんたらっ。また本を読みながら歩いてる、、。あー、梅の木の枝にあたるってば!!

「うわ!いってえーー!メガネが飛んでったぁーーっ。」

やったー。メガネを探して地面を這いつくばってるのってさ、横山のやっさんじゃん。

「オサムちゃん、ほらこれ。」って渡してあげるのがいつものパターンなんだよね。

「おーい!父ちゃんがコロッケ持ってけってさー!」犬のロクを連れて走り込んできたのはイッチ。おばあちゃんにコロッケの大きな包みを渡してる。

「イッチ君、いつも有難う。三河屋さんのコロッケは少し甘味があってじゃがいものほくほくがたまらないのよね。」おばあちゃんはそう言うとまずはおじいちゃんの仏壇にお供えするのが習わし。

「なぁ、知ってるか?あのお化け屋敷の話。」イッチはヒソヒソ声で話す。

「何よー!大きな声でハキハキ喋りなさいよ!全く男のくせにさ!」

「アキはさ、そんなんだから男女って言われるんだぞ!男子はそんなアキの事をジャイアンだ!って言ってんだからな。」

「知ってるわよ、私はスカートめくりとかしてくる男子にグーパンチをしてるだけじゃない?エッチな男子が悪いんでしょう。」

「でもさ、アキのグーパンチって鼻血ブーだぞ!やりすぎだぞ!」

「なんですってぇー!」

「まあまあ、ふたりとも落ち着きなよ。スカートめくりが流行ってるのは確かなんだよね。アキは気がついて無いみたいだけど女子の中にはスカートめくりをされたのを自慢してるの女子もいるんだよ。要するに男子に人気があるかどうかって事だろうね。アキは正論過ぎるところがあるんだよね。人ってさ、アキと同じじゃないんだよ。そこはわからないとね。」

オサムちゃんは大人だ。オサムちゃんに言われるとぐうの音も出ないんだ。

「そんな事より、お化け屋敷の話だろ?イッチ。あそこは危ないから行っては行けないところだよね?」

「ああ、そうそう。お化け屋敷にさ、誰かが住んでるって噂があるんだよ。」

「えー?あんな木と草ボーボーの町外れのところに?バカ男子のホラ話なんて信じられますか?つうの。」

「アキ、決めつけは良く無いよ。イッチ、僕は興味がそそられるな。詳しく話してくれないか?」


イッチは何だかえへん!って感じでふんぞり返って話し出したの。




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