たちばな少年探偵団
菜の花のおしたし
第1話 私はアキ
私の名前はアキ。たちばな小学校の6年生。
おかっぱ頭は寝癖で髪の毛ぴょんとしてる。
お父さんはサラリーマン、お母さんは家にいる。
近所にはおばあちゃんがひとりで暮らしてるの。
お母さんに叱られた時にはおばあちゃんの所へ逃げることにしてるんだ。
私には幼稚園の頃からの仲良しがいる。
オサムちゃんとイッチ。
オサムちゃんはガリ勉なんて言われてる。頭がいいんだ。学級委員をずーとやってる。お父さんは街のみんなが頼りにしてるお医者さんなんだ。
オサムちゃんは跡継ぎだって大人は言ってるけどね。
本当は石とか地層とかって言うのが大好きで、勉強以外はそんな本ばかり読んでるの。
イッチはオサムちゃんとは違って勉強なんてしてるところ、見た事ないもん。
イッチの家は肉屋さん。コロッケが手作りで美味しいの。
イッチにはお姉さんがいて頭が上がらないんだ。
だから、弟が欲しい!欲しい!って言い続けたら、ある日、お姉さんが友達から子犬を貰ってきた。
「ほら、あんたの弟だよー」ってね。
名前はロク、オスなんだけど、気が弱いんだよね。まるでイッチみたい。
私達は学校から帰るといつも私のおばあちゃんんちに集まって、お煎餅とか食べながらメンコや梅図かずおのおろちとかサスケとかを貸本屋で借りてきて読んだりしてた。
おばあちゃんは、そんな私達をなんにも言わないで編み物なんかしながら見守ってくれてたんだ。
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