16. 祝コルシ1歳:スカーレットテイルの2024(ゴールドシップ産駒の真っ黒な芦毛)
2月17日で無事に一歳を迎えた、幼名「コルシ」ことスカーレットテイルの2024くんは、生まれた時から元気な男の子です。
獣医さんによる検診で、無事にゴルシ受胎を告知されて以降、仔馬カメラさん提供の元、度々動画投稿サイトで出産までの間、馬房等のライブ映像での見守りに、深夜帯同時最多アクセスが一万を超えたほど、注目度の高かった産駒です。
昨年の出産時、予定日から一週間過ぎても生まれる気配がなくて、現場のスタッフさんたちも最悪の事態(死産)を覚悟していた頃、10日遅れでようやく産気付いた母胎内で育ち過ぎたため、母馬の自力出産の負担が大きく、最終的に男手二人がかりで引っ張り出したゲート難ボーイ、それがコルシでした。
無事に生まれてすくすく育ったからこそ、ゲート難などと笑い話にできますが、本当に母仔ともに健康無事で良かった……出産直後のテイルさん、後産(仔馬が生まれた後、自然と母体から胎盤が出てくること)も体内出血が止まらなくて、血圧下がって満足に起き上がることもできず、一時的に本当に危なかったのです。
そんなテイルさんを気遣って、出産に付きっきりだったスタッフさんが、起きあがろうとするコルシをしばらく寝かせたまま抱えていたことも、今や懐かしい思い出です。
抱えてなかったら、多分30分以内に立ち上がってたと思われるくらい、本当に無事これ元気な仔馬でした。
(仔馬が立ち上がると、母馬は本能的に母乳を与えようと起き上がる習性があるのですが、貧血で馬体重400kgもある馬が万が一ふらついて倒れると、母仔の命に関わる大事故につながるため、テイルさんの容態が落ち着くまで、獣医のOK診断を待ってたというのが経緯です)
スタッフさんも馬主さんも見守ってるFCの人たちも、みんな心配させたコルシは、生まれた時からすでに「小さなゴールドシップ」でした。
幼名が「コルシ」になったのも納得です。
生後一週間で、母親の頭に蹄パンチ(目測誤った後脚二足歩行)を喰らわせるヤンチャぶり。
生後一ヶ月で、既視感しかない父と同じ画角の変顔を披露。
そして、父方祖父のステイゴールドを彷彿とさせる、いわゆる「ステゴ系」特有のイタズラ方面にやたら知恵が回る、困った賢さを遺憾なく発揮。
あぁ〜〜〜〜、ステゴの血統ぉ〜〜〜〜!
(BGM:混声四部合唱曲「水素の音」より)
多分、成長を見守ってきた誰もが、そう思ったはずです(確信)
そんなコルシも無事に一歳を迎えて、離乳後の仔馬仲間たちと夜間放牧訓練を受けているわけです。本当に大きくなって……(感涙)
一歳になったので、仔馬たちも女子チームと男子チームで、放牧場を分けるようになりました。今後の成長がますます楽しみです。
当歳馬の頃はヤンチャな印象の強かったコルシですが、一歳になって、マイペースで穏やかな性格に磨きがかかっているあたり、何というか……ゴルシ産駒の兄貴たちと通じるものがありますね……。
(ゴルシ産駒の女子は割とオラオラボス気質に育って、レースでもその気性が勝負根性につながっているのですが、男子たちは賢さが斜め上にかっ飛んでしまうんですよね、なぜか)
同じ放牧地にエフフォーリア産駒の男子もいるのですが、仲が良い割に、コルシはよく餌を取られて「皆さん。今の、ご覧になりましたか」みたいな顔してたりするので、そこはもう少し前に出てほしいなと思ってみたり。
(怯えたり怖がったりとかではなく、もりもり食べてる姿を虚無って見てる)
一方で、耳を絞りながら不機嫌に突撃してくる他馬の煽りにはスルースキルを発揮していたりもするので、この辺りの性格は、もしかしたら、ひいじいちゃんのメジロマックイーン由来なのかもしれませんね。
怯えたり放馬して逃げたりはしない、ある意味「省エネ」重視のコスパ思考と周囲の観察が趣味っぽい仕草を見せているのは興味深いです。
その結果、放牧地に侵入した鹿にツノで突かれて、知らん間に危うく死にかけたりしてて、いつでも現場やFCをヒヤヒヤさせています。
祖父さんのステゴは、侵入鹿を威嚇しまくって追いかけ倒していたそうなので、コルシも良い方向に一族の血が騒いでもらいたいものですね。
そして、ゴルシ産駒らしい「芦毛」判定の出ているコルシ。
夏毛の時は確かに、生まれた時よりも腹回りや鼻先のグレー味が強くなっていて「なるほど、芦毛か」と思っていたのですが、冬毛になった途端、青鹿毛と見紛うばかりの真っ黒ボディに逆戻りしていて、もうわけ分からんことになっています(笑)
もっとも、芦毛遺伝子って、いわゆる先天的な若白髪みたいなものらしく、若いうちにメラニンが過剰分泌されることで枯渇し、以後はメラニンの供給が絶たれるために成長とともに色素が抜けていく……というメカニズムらしいので、仔馬ならではの現象なのかもしれませんが、毛色一つとってもエンタメに振り切れています、コルシ。
無事にすくすく育って、平地G1馬を目指してほしいです。
クラシック三冠取れるくらい、強い競走馬になって親孝行する姿が見たいのです。頑張るんだよ、コルシ。
コルシたちの動向はFCや動画のメンバーシップに加入すると、より詳細を拾えるので、ご興味のある方はそちらも要チェックです。
くれぐれも、牧場や厩舎の迷惑になる行為は、オンラインでもオフラインでも御法度なのです。
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