第2話
月の光を反射する腰まで伸びた金色の髪と,綺麗なワインレッドの瞳。
俺よりも二回り小さい身長に,微笑んだ口元から覗く犬歯から彼女が吸血鬼であることはすぐに分かった。
高揚感。
俺の気持ちが昂ぶっているのを感じる。
久しく感じていなかったこの気持ちに俺の口角も自然と上がる。
それと同時に別の感情を抱いた。
一目惚れ。
「いいよ,俺の血を分けてあげる。でもその代わりに条件が1つあるんだけどいいかな?」
俺がそういうと彼女は満面の笑みになる。
よほど血に飢えていたのだろう。
とにかくその笑みは狂気と可愛さが入り混じった妖艶な笑みだった。
「一生俺のそばにいろ。」
俺も大概だ。
自分の独占欲が溢れてくる。
「はい,喜んで。」
今夜,俺たちの歪な関係がスタートした。
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