ファンタジー浪漫の極致
- ★★★ Excellent!!!
韓国の読者です。だいたいPapagoやChatGPTの翻訳を使ってサイトを調べながら読んでいましたが、あまりにも面白くて、思わず会員登録してレビューを書いています。固有名詞を間違っていたらご容赦ください。
個性ある神と聖女の設定の斬新さ、神と精霊王、人間の関係性のユニークさ。スキルと“五理”の組み合わせによって展開される多様な戦闘スタイルや、推理を通じた攻略法。砂の一族や遺跡、入学式の宴など、世界観を魅力的に見せてくれる演出。そして平和な場所だと思っていたのに、いつの間にか戦闘シーンになっているような、自然でスムーズな展開。
そして何よりも素晴らしいのは、物語の合間合間に訪れる退屈さを吹き飛ばしてくれる、主人公のギャグと名脇役たちです。
本当にめちゃくちゃ面白いです。だからこそ、惜しい部分も目についてしまいました。作者様が目指している物語の方向性のせいかもしれませんが、一応書いてみます。
主人公の修理スキルは序盤では壊れた機械やアーティファクトに使われていましたが、それ以降は戦闘にしか使われていません。前世では機械に対する専門的な素養まであったほど好きだったのに、アーティファクトを修理して転売するのではなく、節約スキルが主に食事にばかり使われているのは少し残念です。遺跡に行ったときも、おじいさんにしか会いに行かず、セミナーの内容すら丸ごとスキップされてしまいました。
また、性格的には社交的なのに、機械を扱うときだけ部屋に籠もるような“引きこもり”的一面も見せてほしかったです。大量に食べる設定なのは理解していますが、30人前・60人前を食べる描写が、時間的にも量的にもギャグとして受け入れるには少し頻繁すぎるように思えます。
それから、他の「豊穣の紋章」や「神聖の紋章」のスキルも見てみたいです。
次に脇役についてですが、何かの事件やエピソードが終わると、彼らが“モブ”のようになってしまいます。学園に通っているのでクロンが目立たなくなるのは仕方ないにしても、シロウ家の鉱山事件の解決後には、主人公が魔石に興味を持ってアーティファクト制作に活かし、ミリアが歩けるように助け、三人で絆を深める――そんな展開を期待していました。ですが、生命の神との一件のせいか、いきなり金持ちになって終わっていました。
ミリアが自力で歩けるようになったのは素晴らしいですが、シロウが吐血しなくなったきっかけは描かれていません。あんなに“パンツ”を叫んで彼女までできた、内気だったあの少年が、いつの間にか健康でうらやましい存在に…。
ヒナコ先生は戦闘力測定器だけで終わらせないでください。もっとアイドル姿が見たいです。そして守護者となったイェラ・ナクサも、感動的な前線での活躍を経て、以降はほとんど登場しません。精霊王との戦いにアーケンも含めて三人で行く、そんな展開も見てみたかったです。
話が脱線してしまいましたが、要するに脇役が“モブ化”しているのは、日常的な描写の不足もありますが、何より主人公があまりにも優秀すぎて一人で全部解決してしまうからだと思います。そのため、脇役の役割が自然と小さくなり、そろそろ「一人で全部解決」展開にマンネリを感じ始めるかもしれません。
最後にミリアについて、個人的には主人公と結ばれてほしいと強く思っています。彼女はか弱くも心の強い少女で、主人公の献身と正義感に惹かれたのだと思います。魔石事件の後、必死の努力の末にようやく学園で再会したのに、ノエルにライバル心を燃やしたわりには、気後れするのが早すぎました。「第3王子と先に出会っていたら、そっちを好きになっていたかも」という台詞を見ると、かなり王子に心を開いていて、正直「この子は一体何がしたいんだろう?」と考えてしまいました。王子への想いにせよ、主人公への想いにせよ、「自分勝手だ」と自嘲しているあたり、いつから“清楚なミリア”がこうして“堕落”してしまったのか……泣けてきます。でも、揺れ動く“堕ちたミリア”も好きです。人間の矛盾を描いた『罪と罰』を見ているようです。
長文になってしまってすみません。要求が多くて申し訳ないですが、守護者のイェラ・ナクサ、ヒナコ先生、堕ちたミリア、カトレア姉妹、クラリスの活躍をもっと見たいです!読んでいただき、ありがとうございました。