小説になった私 I Turned Into a Novel
今更になってやっと気が付いたのです。私は「小説を書きたかった」わけではなく「小説になりたかった」のです。それさえわかれば〆たもの。実に晴れ晴れとした気分で黒ビールを煽りながら香ばしい焙煎ニンニクをつまみました。まるでドイツ人にでもなったかのようにして女だてらに腋毛はボーボーです。そこへ「あの男」が性懲りもなく姿を現し纏め買いしてきた六本目のビールを喉に流し込んだばかりで酔い潰れてしまってふらふらの私のムチムチした太腿をムリクリ開いて「クンニ」をしてきました。いつもにも増してあきれ返るほどの超絶舌技テクニークです。しかし太腿に力を込めて男の頸を絞め応戦。その甲斐あって男は死にました。ビールが切れたので近所のコンビニに買いに行くことにしました。すると新入りの小生意気な鼻ピアスをした店員さんが私の顔をまじまじと見つめながら「ああ! あなた、小説に出てる人ですよね? こんなところで会えるだなんて光栄だなあ」なんてちょこざいな台詞を口にしたのでポケットを叩いてビスケットが二つになるトリックを用いて月の裏側に漂っている NASAの忍者的ハットトリックで忍忍。地球が真っ二つに割れてご開帳! 哀れ私は性の肉奴隷となってしまったのです。そのことがきっかけでイケメンのジョンと結ばれて今に至ります。子供の名前はまだ決めてませんがとりあえずビル・ゲイツにあやかってロドリゲスかチチョリーノにしようとたくらんでいます。皆さんも小説には気をつけたほうがいいですよ。ではまた! (作品二終り)
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