第12話


今現在。

狩りと称して、村からはちょっと離れた場所でたむろってます。


勿論、ボス達も一緒。

昨日の続きを聞く為の集まりである。


「自分の歓迎会の為に、肉狩りとはねぇ」


今晩は、村を挙げての2人の村入歓迎会だったりするので。


…因みに。

現在村ではボスの偽物さんが、皆と和気藹々で設営準備をしている模様。


「良くあんな、似た様な人見つけて来れるよねー?」


「女は化粧で化けるんだよ」


それなんか、使い方違くない?


「あー、そんな些細な事は良いんだよ!それで、昨日の続きだったか」


雑な話の逸らし方だよ。

まあ、良いけど。


「そうそう。何か、衝撃の真事実聞かされまくりで、びびったわー」


「ふん、情弱なだけさね!魔道具が衰退した話だったっけかね…まあ最終的に、お前らと裏切り者らとで対立したんだけど」


…でも対立者本人がそれを知らないって言うね!

リド爺も気にして無さそう。

あの爺ちゃん、研究以外興味無い系の人だったし。


「…ボス的には、これでお互いが刺激し合って、技術が発展していくと思った」


ふんふん。

俺もそう思う。


「だが、あいつらはどちらが上かの優劣をつけるのにこだわってねぇ……」


「潰し合いの泥沼化した」


「えー……」


そいつらの事はさっぱり覚えてないけど。

マジ、小せぇー奴らだったんだな、としか。


「…細かいことは端折るけど」


「そのいざこざで、全ての技術が失われてしまった」


それは、馬鹿過ぎ!

周りも止めてよ、そんな奴ら!!


「こっちも、喧嘩売られたままにはしておけないからね」


俺にも爺ちゃんにも、少なくない位の暗殺者が送られて来ていたらしい。


…言うて俺は、本業も後ろ暗いからなぁ…。

どっちで襲われてるのなんか気にせず返り討ちにしてたんだろうけど。

理由をいちいち気にしてちゃあ、あの仕事は出来ないからさぁ。


「それでも普通は、雇い主位は聞き出すんだよ」


…ボス、心読まないで下さい。


…えーっと、話逸れたな?

それでそれで、結局?

後は生き残った、作れる勢が細々と自分達で使うのみになり。

表の舞台からはすっかりと消えてしまったんだとか。



———………それを今回、グレンとレオンが堂々と公式の場?で、使ったと。


「そら、狙われるわ!」


あちゃー、である。

えー、それはやばいね!


「あー…それで、どうして来たの?」


全員、殺っちゃって来ちゃった?


「そんな下手な事するもんかね!」


「何人の目の前で使ったと思ってんだ?」


…怒られるのは良いけど、2人に呆れられるのは心に来るわぁ〜〜。


で、どうやったって?


「…道具を再現した父親の目を盗んだ2人が、発明品全部持ち出して大冒険へ出たってシナリオが、無理ないんじゃ無いかってね。実際、2人は周りに身内が作ったと公言していたらしいからねぇ」


「暗殺業は廃業したが、うちは今、商いをやっていてな」


近日中に売り出す予定の試作品だったって事にしたらしい。


「お前の道具は規格外のやつだったから、早々に回収して2人に返した」


「お前の弟と息子は、顔を覚えられる前にメイドに扮して逃したよ。子飼いの似た奴を、何人か入れ替えたち替えして、徐々に元の容姿は逸らすように指示したから、お前ら家族に行き着く事は無いんじゃ無いかねぇ」


少なくとも、領主の家に関しては完璧さね。

というお言葉を頂いて、マジ感謝っす!


フォロー、完璧過ぎた。

流石、泣く子も黙る終焉のボス!!


「筋書きは立てたけど、最後の責任はあんたが取んな」


「へ?」


「試作品として今、領主に提出しているのはイチが作ったなんちゃって魔道具さ」


「俺のは、1回で使い切りだ」


ふん?


「子供らは、何回も使って見せてるんだろう?人前で」


はい、そうっすね。

聞く限りでは。


「試作品の方が質が良いのは話がおかしくなるだろう?だから、魔道具はお前が作んな!」


「俺らがそれらをうまく、捌いてやるからよ」


ニヤリと口角を上げて笑う1兄に、俺は頷く道しか残されていないのでありましたー。






……因みに。



話し合いが終わると、ボスは早々に村へと戻って行った。


代わりの人と交代して、本格的に村の人と交流する為らしい。


……途中からのボスは何故か、ポンコツだったらしいのだが……まあ、それは察してあげて欲しい。



宴会では。


実は2人が商人で、行商は自分達がやりますよーの言葉に大盛り上がり!


出戻り2人組もほっとしてた。


グレンとレオンは、俺もちょっと魔道具売り出すよーって話に、街の冒険者ギルド長に1番に売ってあげて欲しい!って言って来てたけど…アレ、何だったのかね?


まあ、今回は俺の軽率な行動で迷惑かけちゃったので、2人に頼んどくーって軽く話はしたけどね。


「安請け合い」


「ちゃんと情報は聞き出しなよ!」


と2人にはツッコミ注意されたけど、2人がしっかりしてくれてるお陰で、甘えちゃうのだ。


「こいつ……」


「ポンコツに拍車がかかってないかい?」



2人が村に参入してくれて、俺の快適環境度数が跳ね上がってハッピーである!

(↑好き勝手しても、最後は2人が尻拭いなるご都合展開に纏めてくれるぜ!やっふぅーーーな心境でお送りいたします。キリッ)



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