第19話 2回目診察・手術後16日目

 2回目の診察。

 経過は順調とのこと。


 運動はまだお勧めはしない。汗で傷に菌の増殖をするので、軽い運動をしたらすぐにお風呂で汗を流すべし。

 

 自転車は絶対にダメ。傷が開いてしまうので、ちょっとそこまでとかならまだしも、通院の10分はアウト。


 腫れは多少引いてきているが、まだ開放創もあり大きく腫れ残っているので、運動は出来ればあと1週間は待った方がいい。


 次の診察は2週間後の予定だけど、1週間後に経過を診て運動や諸々の判断しましょう、と勧められた。

 よほど、こっちが動きたくてたまらない感を出してるのか、先生も私が何かやらかさないか警戒しているっぽい。


 すみませんねぇ……でも、1週間後はちょっと予定があるので(嘘です。面倒臭いだけです)2週間後のままでいいですか? で、予約は2週間後ですけど、もし来れたら1週間後来るのでもいいですかね(ちょっと不安)? 大丈夫ですか? 有難うございますー。


 で、緩下剤ですけども、まだ日に3回飲む必要が……? ああ、今はまだゆるい便が必須なんですね。

 傷がしっかりしてきてから、日に2回、日に1回と減らして通常便に近付けていくんですねえ。


 痛み止めは前回貰ったので足りました。

 たまに痛い時はあるけど痛み止めなくても我慢できる程度なので、と前回言ったら「我慢しなくていいんです」と薬を貰ったので、ちょっとイラン我慢をしてないか疑われてる感じの視線を向けられる。

 いや、本当に追加はいらないです。朝起きた時も、トイレ後も全然問題ないです。


 ということで、それ以外の薬と軟膏だけ頂きました。


 診察室出ると、Gさんがいたので手を振る。

「おー、元気ー?」

「今日はちょっと遅くなっちゃった。もう診察終わったの? どうだった?」

「うん。問題なし。相変わらず、運動はまだって感じだったねー」

「いや、片道40分歩いて来てる段階で、もうそれ運動だから」

「あとはなんだろ? 1週間後に確認で診察をって言われたけど度々来るの面倒くさいからさー、来れたら来ますけど、無理な時は2週間後でもいいですか? ってお願いして、2週間後の予約にしてもらっちゃったー」

「えっ!?」


 Gさん的にありえない内容だったらしい。先生から言われたことは絶対、と思ってたから、自分が無理することで調整がきく内容なら先生側が変更可能か要望出してみるなんて考えたこともないそうな。

 もし自分側の希望出すなら、取引材料で「予定通り退院させて。その代わり毎日診察来るから」みたく、大きな交換条件が必要と感じるみたいで。

 私の感覚では、出来るけどしんどいなーってレベルだと一応「予定通り退院したいなー。何かあったらすぐ連絡するし。でも、それが無理そうなら諦めるけど」くらいで交渉して、なるべく自分の負担を減らしたいと考えるからなー。


 ということで、ギョッとしているGさんに持論を展開。


「えー? 物事ってさ、赤と青の選択肢があるとして、絶対に赤じゃなきゃ駄目ってことは世の中2割、3割だと思うんだよね。あとの残りはどっちでもいいことがほとんどで。でも、「どちらでもいいですよ」ってこっちに選ばせてくれる場合と、「どっちでもいいけど強いて言えば赤の在庫多いからとりあえず赤って言っておくかー」とか「任せたら決めるのに時間かかりそうだから赤でいいか」っていう、なんとなくで決まってることがあるから、自分にとって赤より青がいいと思ったらとりあえず、青じゃ駄目か訊いてみることにしてるんだよね。もし、絶対赤の理由があるなら駄目って断られるから、そしたらおとなしく赤にすればいいんだし」


 私の弁舌に流されたGさんも、その後の診察で「次の診察3日後か1週間後で、先生は3日後にしますね? って感じだったけど、少し間空けても大丈夫なら1週間後でもいいですか? って言ってみたらOKもらえたー」と喜んでました。


 真面目すぎるから心配し過ぎて不安症気味にもなるんだよー。

 でも、大変だからお風呂はあまり入ってないって言ってたから、真面目の方向が間違ってるがな。そういうことこそ真面目にちゃんとやりなさい。

 

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