第32話

「恥ずかしい」

んー。じゃねぇし。なんで首元に顔埋めてんの?

なんで足の間に座らせてんの?多分俺顔真っ赤。

「いいから。もう少しこのままで。何もしない。

可愛いこと聞けたからあの公園で」

「いや、そこには触れるな。てか俺言ってないし」

「あんなもの言ったも同然だろうが」

「まぁ、しょうがない好きなんだから。」

あ、やべ声に出た。

「可愛すぎるな。あー。我慢してるのに。

いいか。俺も好きだ」

そうしてまた俺を抱きしめるもんだからドキドキが

止まらなかった。

「ありがとう」

ボソッと言ったのに拓真にはしっかり聞こえてたみたいで頭をくしゃくしゃにされた後

「こちらこそ」

って笑顔で言うからいつもと違う柔らかいその笑顔

にキュンとしてしまったことは内緒。

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