鼻血

第6話

後ろばかり気にして前を見てなかった、あたしはおもいっきり何かにぶつかった。




ゴンッッ!!




「~~~~っっ??!!」




なんかっっ

なんかっっ、めっさ硬いもんにぶつかった!!



「ぶべっっっ??!!」




あたしの体は、ぶつかった何かに撥ね飛ばされて地面に転がる。




その時に鼻を強打した!



い"だい"!!




「~~~~~っ(泣)」



「うぉ!?悪いっっ、大丈夫かっ!?」




地面で、のたうち回ってたら声がした。




体に響く低い男の声。




痛いのも忘れて、聞き惚れていれば…。




「おい?」



「ほぅあっ?!」




突然抱き上げられる。




ヒョイッと。

まるで小さな子を高い高いするように。




……………どうやら。

あたしは、男の人にぶつかったみたいだ。



それにしても、すごい硬かったから…壁にぶつかったのかと思ったけど。




「大丈夫か?」




ストンと立たされ、顔を覗きこまれる。




うわぁ…!!




そこには、それはカッコいい獣がいた。

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