良い未来はまだ遠い?人間らしい「自動運転」が、変な件

冒険者たちのぽかぽか酒場

第1話 気持ちの良い未来を作るには、悩みがつきもの。「人間と同じように…」それをAIで追い求めたら、こうなるんですね~!

   (いみエモ話)

 意味がわかると、エモイ話。

 あなたは、この話の意味がわかりますか?

    ☆

「人がいなくても、問題はありません!」

 そう言ってしまって、良かったのか?

 「自動運転」

 実際は、楽じゃない。

 開発チームが、悩む、悩む。

 「夢の車の、はずなのに」

 「理論は、良いはずなのに」

 ハイスペックになろうと努力すればするほど、AIで動かせる夢の世界は、何かがずれていく。

 「人が運転するときと同じように、快適な運転にできます!」

 「しっかりと、目的地にお連れします!」

 自信、たっぷりだったのに。

 「おかしい」

 想定外の問題が、出てきた。

 「おかしい」

 「何で?」

 AI自動運転車を実際に町で走らせる今になって、ゆる問題!

 「まただ」

 「おかしい」

 「メンテナンスを、重ねているのに!」

 いくつものなげきが、飛ぶ。

 ついに、開発チームのリーダーが立ち上がった。

 「皆、うろたえるな!我々は、人間と同じ運転技術をもった車を開発したスターチームなんだぞ?」

 「ですよね?」

 「…なのに」

 「なぜ?」

 「皆!起きたことを、もう少し詳しく報告してくれ!」

 リーダーが言って、残念な報告会がはじまった。

 「リーダー!」

 「勝手にストップ!」

 「何、言ってるの?」

 「開発したAI自動運転車が、想定外の変な場所で、勝手にブレーキをかけて停まってしまうんです!」

 「変な場所で?」

 「はい」

 「車が、勝手に停まるのか?」

 「はい」

 「具体的には、どこで車が停まるんだ?」

 「アイドルの、握手会がある場所に近付いたときです」

 「何?」

 その場所に近付くと、なぜか、車にブレーキがかかるという。

 「リーダー!」

 「どうした」

 「コンサートホールや野外ステージの近くを走っているときも、車が停まります」

 「お前もか!」

 「車が、大安売りの店に近付いたときもです」

 聞かされたリーダーは、涙声で答える。

 「…じゃあ、合格」


   (この話の意味)

彼らは、こういう夢のAI車を開発したんだよね。

 「人間の運転と同じように走る車」

 これが、問題。

 人間と同じような運転、でしょ?

 それなら、アイドルステージや大安売り系のスポットは、簡単にスルーできなくなるんじゃないの?

 人間と同じように。

 でも、「人間らしい」から合格なんだってさ。

 エモいなあ。

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