第4話

不意に柊さんを見れば、表情が変わる様子はない。



何かを話し出す様子もない。



ただ、こちらをジッと見ているだけ。






すぐにこの人は、とても寡黙な人なんだと察することが出来た。




でも、その感じもたまらなくカッコいい。



そんな事を考えていると、






「ちょっと、ちゃんと挨拶しなさいよね」



呆れた様に姉が私に言う。




そうだった…



余りにも現実離れした人が目の前に現れたもんだから大事な事を忘れていた。

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