第5話
「は、初めまして!増田絵流(ますだえる)です、よろしくお願いします」
そう言って90度のお辞儀で挨拶をする。
そうやって私は柊さんにジッと見られる緊張の中、兎に角その場をやり過ごしたのだった。
ーーー……
パタン
ゆっくりとリビングの扉を閉めた後、私は今だに現実から離れた所にいる感じだった。
最後に柊さんの口から放った言葉が、何度もリピートしている。
『……よろしく』
よろしく…
よろしく…
よろしく…
先にソファーに座っている姉が何かを察した様にこちらを頷きながら見てくる。
「分かるわよ、分かる。私もそうだったもの……あれだけ完璧な男を見ちゃったら、そうなるわね……」
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