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「また、ここに来たの?」
そんな声が聞こえ振り返ると
そこには季節外れの服を着た女性が立っていた
「……博麗さんに言われたくない」
彼女は博麗霊夢
かつて僕を助けてくれた恩人だ
「別にいいでしょ、ここは私の住処だもの」
「あなたはこんなことろにいるべき人じゃないでしょう……?」
「あなたに何がわかるっていうの」
「所詮、上澄みの上澄み……それも美化された歴史しか知らないというのに」
「……じゃあ、あの歴史は違うっていうんですか?」
「えぇあたりまえでしょう?」
「私ごときが英雄で彼が敵なんて甚だしいにもほどがあるわ」
「英雄というのは彼のことを言うのよ」
少し補足しておこう
彼女がいう彼は、かつて絶対なまでの力を持ちえた愚者……名を『絶対論者』
歴史では、権力に溺れ暴君となり果てた彼を討ったとされている
そして、新たに権力者として君臨したのが博麗霊夢……そう、目の前にいる彼女なのだ
「それで、貴方何の用なのよ」
「ただ、誰もいないところに来たかっただけです」
「そ……私は、業務に戻るわ」
「……わかりました、さよなら」
「えぇさよなら」
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