概要
子供に恵まれなかった柳瀬卓也(やなせたくや)と香苗(かなえ)は、長い不妊治療の末に養子縁組で、養護施設の女の子を引き取る事にした。
夫妻の元にやって来た高橋心美(ここみ)と名乗る14歳の少女は、気立てが良く聡明なまさに理想的な娘だった。
新しい家族を迎えて幸せの只中にあった卓也と香苗。
だが、ある日起こった些細な出来事を切っ掛けに、3人の生活は少しづつ歪な形へと変えていく……
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!天使とは何か? 悪魔とは何か? 知る勇気があなたにはありますか?
天使とは人間を守護し幸福をもたらすもの、悪魔とは人間を陥れ不幸にするもの、一般認識としてはそんな感じでしょう。だけど、果たしてそう一律に括れるものなのか? そもそも目の前にいる人物が天使なのか悪魔なのか、あなたは認識出来ていますか?
それを知ることが幸福なのか知らずに生きるのが幸福なのか、それは分かりませんし人それぞれでしょう。天使のように見えて底知れぬ闇を持つ少女を中心に繰り広げられる、人の心の闇の応酬。それが好意なのか悪意なのか、疑心暗鬼に包まれながら描写される物語の深淵をご覧ください、きっと心を鷲掴みにされると思いますよ? - ★★★ Excellent!!!狂気と愛情のもつれる少女と家族、待ち受けるものは。
卓也さんと香苗さんが引き取る養子の心美ちゃん。彼女は中学生とは思えないほど美しくしっかりとしていますが、したたかでもあり卓也さんを混乱させていきます。
最初はほんの少しの違和感だったのが次々と展開が進み、大きな違和感になった頃にはもう戻れないところまで来てしまっている。
このゾッとする恐ろしさが癖になるというか、怖いと思いつつも先が気になって読み進めてしまいます。
一番怖いのはやはり心美ちゃんでしょうか。彼女のやっているであろうこと、全てが本当に大人をぎゃーっと驚かせるぐらい、怖いの一言です。
その背景にあるのはきっと「家族関係」になるかと思いますが家族というものはここまで人を変えるも…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ねえ、パパ。愛し方って、これで合ってる?
愛する妻のため、望まれた"家族"を作るために、柳瀬卓也は14歳の少女・心美を養子に迎えた。美しく聡明な少女との生活は、ぎこちなくも穏やかに始まる——そう思っていた。
しかし、心美はただの"娘"ではなかった。
優等生の仮面の裏に潜む、奇妙に大人びた仕草。異様なほど近すぎる距離感。彼女が微笑むたび、卓也の中に生まれる得体の知れない違和感。そして、彼の周囲で次々と起こる不可解な出来事。
「パパ、大好き。」
その甘く囁かれる言葉に、なぜか寒気が走る。
この子はいったい何者なのか?
徐々に侵食されていく"普通の家族"の形。決して後戻りできない、禁忌の扉を開いてしまった男が最後に見るものとは? - ★★★ Excellent!!!じわじわと真綿で首を絞められるかのような恐怖
主人公とその妻は、子供のできない体だった
そこで児童養護施設から引き取ったのが、十四歳の心美──悪魔である
心美と共に暮らし始めてから、さまざまな歯車が狂い始めた
その中心にいるのは、いつも心美だった
本作品を読んでいると、真綿で首を絞められているかのような気分になってくる
綿で包めば首は暖かい
だが、その綿はいつの間にか外せなくなっている
逃げるタイミングは確実にあったのに、まるで茹でガエルのようにそれを逃してしまう
主人公と読者は、同じ感想を抱くだろう
「ああ、あのとき逃げ出していれば」
いわゆる人コワ系のホラーである本作品だが、主人公に執着する心美の姿が本当に妖しく、魅力的でもあ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!どれだけ誠実であろうとしても逃れられない、甘美な底なし沼の恐怖
ある夏の日、子供がいない柳瀬夫妻は養護施設から一人の養子を迎えた。
高橋心美ちゃん、14歳。
聡明で礼儀正しく容姿端麗……などという言葉では言い尽くせない、何もかもを見通すかのような大きな瞳、魅惑的な唇、目が離せなくなるような美しさ。
優しく誠実な父親、理解のある母親、そこに迎えられた美しい娘。パズルのピースがはまるかのように収まった理想的な家族の像は、日を追うごとに少しずつ壊れていく。後になって思えば彼女を迎えた日が「終わりの始まり」だったに違いない……。
父親の卓也さんは一言で言えば誠実、少なくとも必死に誠実であろうとします。過去の出来事から家族というものに憧れ、家族のために考え…続きを読む - ★★★ Excellent!!!少女の笑みは悪魔の如く無垢なり
子供に恵まれなかった柳瀬卓也と香苗は、長い不妊治療の末に養子としてひとりの女の子を引き取る事にした。少女は14歳。気立てが良くて聡明な彼女の名前は高橋心美。大人びた印象と子供らしい無邪気さを兼ね備えていて、ふたりにとっても良縁だったと、この時は疑うこともなく……。
それはある出来事をきっかけにして、少しずつ転がりだす。
不穏な気配。まるで別人かのような。目の前の少女の本性がどんどん表に出てきて、これは本当に14歳の少女なのかと疑ってしまうほどに。
この作品は純粋なヒューマンホラーという感じ。第一話を読んだ時点でもはやバッドエンド確定なんですよね。しかしこれがどうしてこうなったのか、と考察…続きを読む