第10話 悪魔ガーゴイルの姫
妖精ベルの話ではバンパイヤのゲン先生が私の婚約者?ありえない。
でも半分は嘘だと言ってたし。でもとにかく敵じゃないってことがわかっただけでも良かった。
今は様子を見なきゃ。それに一番の目的は400年前の私を魔法で眠らせた黒マントの男を見つけることが一番の目的。
そのために私はこんな未来まで来てしまった。
ミクが「アリア、大丈夫。また顔がこわいわよ。次の授業が終わったらお昼よ。ランチは学食へ行きましょう。」
「そうね。ランチね。楽しみ。」
前の席のレオが振り返って「僕も一緒にいいかな。」
即答ミクが「だめ。」
レオが「いいだろう。アリアを口説いたりしないからさ。それに男子の僕が護衛って感じで、一緒の方が何かと都合がいいと思いますよ。
ミク様。」
ミクが腕組みをして「仕方ないわね。」
チャイムが鳴った。
私はさっきのことを頭の中で考えていた。
ここはエド。2030年。生活様式も服装も何もかもが違う。でもひとつだけ携帯。この時代では古めかしい機械のようだけど。携帯は一つの鍵になりそう。
携帯を持っていたのは過去ではアリュース。
そしてこの世界ではゲン先生。
頭の中で考えを巡らせながら
私は学食へ。
到着。かなりの混雑。レオの目の良さが役立ち素早く席確保ができた。
ミクがレオを褒める。「よくできました。」
まるで子供扱いだ。ミクは口で言うほど、レオを嫌いじゃないらしい。意外いいかも。
2人が列に並んでいる間、私はさらに頭の中をフル回転。
私はこの時代からさかのぼり20年ほど前の、エドにたぶん存在していた。
バンパイヤのゲン先生と出会ったのはその時。そしてその時代にたぶんアリュースとザックも存在した。
私達4人で何かあったのは間違いない。
でも黒猫妖精ベルは、ゲン先生は味方だと言ってた。今は信じるしかない。でも、
あー、あんまり考えると頭の中がごちゃごちゃで痛くなりそう。
でもよく考えてみると、わがままな話だわ。
アルタ王国の女王をしたくないとみんなから、執務室の仕事から逃げ回っていたのに。
そうだ、思い出した。あの時、アリュースは私に「寝てる間に行ける時空の時間をあげよう。」って言ってたわ。
確かに時空を過去に未来にと行ったり来たり今してるけど。
えっ?私が寝てる間にって、アリュースが黒マントの男?
まさか私を魔法で眠らせて、そんなことして、アリュースに何か得なことでもあるの?
まさか?
「ないよ。」
「キャー!」
「僕は黒マントの男じゃないよ。」
「アリュース!」私は思わず抱きついた。
「おやおや。かなりの歓迎ぶりだね。アリア。
こんなシーンをザックに見られたら。
思わず剣を抜かれそうだ。」
「何を冗談言ってるの。アリュース。
でもどうしたの?」
「どうしたの?って決まってるじゃないか。
アリアが心配で時空を越えて来たんだ。」
「私を追って?」
「そうだ。」
「ありがとう。」
ミクが「アリア、そちらの方はどなた?」
「私の前の学校、バシエル校の先生よ。」
「へえー先生なのね。かなりのイケメンの先生ね。」ミクが照れながら私に言った。
アリュースが「初めまして。アリアの前の学校の担任のアリュースだ。宜しく。ミク。」
名前を呼ばれてミクは舞い上がっていた。
ただ1人、機嫌が悪いのがレオ。アリュースに敵対感むき出しだ。
アリュースの方が先生の分、大人だ。
「初めまして、レオくん。アリュースだ。」
レオは軽く挨拶を交わした。
そして僕らは席につき4人でランチを食べ始めた。
途中、ミクが「デザート忘れちゃった。とって来る。」と席を立った。
次の瞬間。アリュースが剣を抜きレオにつきつけた。
「お前は誰だ?人間ではないな。悪魔か?それともゲンと兄弟であればバンパイヤか?」
「そうだ。バンパイヤだ。兄貴と同じに決まってるじゃないか。」
「そうか。」その言葉のあとアリュースは剣を収めた。レオに敵意はないようだ。ただアリアには強い執着心があるようだ。
「レオ、僕はアリアとこの世界にしばらくいるよ。黒マントの男を捕まえないといけない。」
「そうか。アリアも、もうしばらくこの世界にいるんだな。」
「えー、それに早く見つけないと、私達の教会カテドラルも工事が途中で止まっているの。
アルタ王国のシンボルの黒い教会よ。
私は国の女王。使命を果たさなくてはいけないの。だから早く黒マントの男を捕またいの。
それに私は悪魔ガーゴイルの姫なの。」
レオが「知っている。だから僕も手伝うよ。
アリア。」
レオは初めから私の正体を知っていた。
なぜ?でも今はいい。
「ありがとう。レオ。」
ミクが戻って来た。「なになに、3人さっきより仲がよさそう。何かあった?」
「いいえ、何もないわ。ただ少し3人の状況がお互いわかっただけよ。
それにアリュースはこの学校で臨時の教師をすることが決まったみたい。」
ミクが喜ぶ。「それはいい、ニュースだわ。」
私は気づかないふりをして3人とおしゃべりをしていた。
黒い目の視線が私達を、私をとらえている。「誰?」
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