第11話 アオと私、悪魔ガーゴイルの姫

ミクがデザートのケーキを口にいっぱいに入れたまま

「アリア、どうしたの?」私の変化に気づいた。

「大丈夫。ただ、今誰かに見られていた気がして。」

ミクは「それはそうよ。アリア、可愛いもの。

男の子の視線はアリアに集中しているわよ。

あー、羨ましい。私もアリアぐらい、可愛く生まれて来たかったわ。」

アリュースが素早くフォローする。

「ミク、君は活発で元気な子だよ。」

「アリュース先生、それ褒めてませんから。」

「そうか。それは悪かった。ミク、君はきれいだよ。」

「キャーありがとう!アリュース先生。

やっぱり最高!」

レオがすかさず。「それ、褒めてないから。」

「いいの。いいの。」ミクはニコニコして

アリュースの横にぴったり座ってる。

そして「今度の土曜日、16歳の誕生日会をするの。みんな家に来て。招待するわ。」

レオが「小学生じゃあるまし、お誕生日会なんて。僕はけっこうです。」

ミクが「そうなの。別にレオが来なくても私は全然平気よ。

でも父が主催だからご飯はホテルの出張ビュッフェでご馳走なのに。」

レオの態度がころりとかわる。

「ミク。行く。何時からだ?」

「20時からよ。」アリュースが「子供のお誕生日会にしては少し遅い時間だな。」

「そうなんです。父が主催するから父の友人達も参加で大きなパーティーなんです。」

レオが「俺様は時間が遅ければ、遅い方がいい。絶好調の時間帯が遅いからさ。

バンパイヤは。」

ミクが「えっ?」

アリュースがレオの話しをそらす。

「ミク、呼ばれてるよ。」

学食の入口からミクを呼ぶ声。「ミク、部活の顔合わせ。先輩が呼んでるよ。」

「ありがとう。今行く。」

ミクは「ごめんアリア。そういうことだから、

行くね。じゃあ、後で。」

「OK!」私は手を振りミクを送った。

で、レオが今まで以上にラフな感じで

「アリュース、さっきは助けてくれてありがとう。さすがに人間のミクに俺様がバンパイヤだとバレるとまずい。兄貴たちにも叱られる。」

アリュースが「そうだな。ゲンはともかく、

秘密主義のシュンは怒るだろうな。」

「アリュース、時本の俺様たち、3兄弟を知ってるの?」

「あー、知ってる。ただしレオとは初めてだ。レオは彼らとはあまり似ていないようだ。」

レオが「そうさ。俺様だけ母親が違うんだ。

母は人間だった。僕が10才の時に亡くなったけど。」

「そうか。悪いことは聞いてしまった。

すまない。」

「別にいいさ。それについでに言うとアリアは僕の母に似ている。」

「えっ?私が?」

「なんとなくだ。」

「そうなの。」なんとなく胸の中が痛かった。言葉がそのあとでない。

アリュースが

「レオ、じゃあ、君はハーフバンパイヤか。

じゃあ、時空の移動はできないな。」

「その通り。だから兄弟と言ってもゲンとシュンの本当の歴史を俺様は知らない。彼らは時を自由に超えている。

たぶん、アリュース、お前も兄貴たちと同じ匂いがする。

時空を越える時の住人だろう。」

「そうだ。」

「アリアもか?」

私が答える前にアリュースが「そうだ。だからアリアのことはあきらめろ。」

「それは嫌だ。目の前に好きな人がいるのに

あきらめるバカはいないよ。」

「そうか。好きにしろ。ただ、黒マントの男からアリアを守りたい。それが僕の使命だ。

アリアは僕ら悪魔ガーゴイルの将来女王になる。僕らは彼女を守り抜かないといけない。

だから力を貸してくれレオ。」

私も「レオお願い。黒マントの男を見つけ出したいの。力を貸して。」

レオは「仕方ないな。アリアの頼みだ。

じゃあ、その代わりアリアの血を少し吸わせてくれ。」

私は思わず「いいわよ。」っと言ってしまった。

「ご馳走様。」レオが私の首筋に口を寄せる。瞬間。ゴツン。強烈なアリュースのゲンコツが

レオに落ちた。

「冗談だよ。冗談。」口と裏腹、レオの目がおしかったと言っている。

「おーいレオ。」レオも友達に呼ばれてる。

「じゃあ、俺様はいくわ。」

私は「じゃあ、教室で。またね。」

立ち上がり私の目をまっすぐにみて「アリア、俺様が黒マントの男からは守ってやる。約束だ。」

「ありがとう。」

私はアリュースと2人になった。

「アリュース、なんか色々大変になったみたい。どうしよう。」

「アリア、大丈夫だ。正直言うと君はこのエドの20年ほど前に存在していた。

君も時の住人だ。時の住人には色んな種族がいる。単なる、人間もいれば僕ら悪魔ガーゴイルやバンパイヤに妖精族、ベルもいる。時の住人にはルールがない。

ルールはその本人が作ったものがルールとなる。

時の住人は本当に複雑でつかめない。

難しい住人だ。」

チャイムが鳴る。

「アリア、昼休みが終わるよ。教室に戻りなさい。この後のことは時の住人の調整力で

上手く合わせるよ。じゃあ、帰りに教室に迎えに行くよ。

「ありがとう。アリュース。」アリュースは席を立った。

入学式早々、いろんなことがありすぎ。疲れたあー。

えっ?また誰かの視線を感じた。『誰?』

視線の先にアオがいた。

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