僕にとっては、ラキの瞳の中で輝く光こそが星だった

かつて、何処にでも行き、何処にでも住んでいた人類は、今じゃドーム都市の中だけで暮らしていた。天空を知らない僕たちにとって、『星』は本と言葉の中にしかない。
そんな時、プラネタロイドというプラネタリウムを搭載したロボットがやって来る。

「私は皆様に、星の世界をお見せするためにやって来ました」

周りはそれを「役に立たないもの」だと思い忘れていくが、幼なじみのラキは、その時の感動を忘れることがなかった。僕はそれに不安を覚える……

生きるために無駄を省かれたシステムは、やがて「生きる」目的を忘れていく。
ひかる星はいつか消える。どこかへと去っていく。
それでも忘れられないものがあるなら、多分それは無意味ではないと思える物語です。

その他のおすすめレビュー

肥前ロンズ@「おはよう、サンテ」発売中さんの他のおすすめレビュー4,017