さよならの手の振り方
私は震えている
想いを運ぶ重さに耐えきれず
微かな力で宙を掻く
その仕草に込められたのは
感謝や伝えそびれた小さな真実
風が吹くたび私は揺れる
言葉では伝えられない何かを
空気に乗せるために
宙を掻く手が風に溶けていく
そのまま見えない場所へ運ばれ
誰かが拾い
新しいさよならに使うのだろう
世界は静かになる
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