この作品はどこかの出来事を切り取ったお話とも言える。すべての物語のはじまりでもあるようなきかする。この作者の根底にあるものが、ここに凝縮されている。
確かに最悪ではあるのでしょう。巻き込まれたらたまったもんじゃない。彼らの物語の最中で一体、どれだけの人々が不幸になったことか、想像もできやしない。だからこそ眩しい。それだけ一途に人を想えたら、どんなに「楽しい」だろうかと。読み終えた後に私は彼らを、心の底から羨ましく思った。最悪でした。素晴らしく。
敢えて一言にしました。まっすぐな「最悪」達に語彙力を奪われているということにして下さい。おとぎ話のような夢のある美しさと、戦記のような血生臭さが同居し、その中に愛が光ります。物語としての完成度と魅力は勿論なんですが、キャラクターがめちゃくちゃ良い事も外せないです。悪くて芯があってカッコイイ。でもどこか脆くて不器用なのはカワイイ。こんなん愛してしまう。読者を惚れさせてどうするつもりなん?悪い奴らめ。1万字弱で見事に限界オタクとなってしまった通りすがりのレビューでした。名作です。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(176文字)
何も持たなかった奴隷の少女は、生まれて初めて「楽しみ」を見つける。悪竜と出会い、好きになった彼女は、彼に問いた。どんな女が好きかと。10年後。彼女は飛行艇を携え、女帝となった。決して思いを返してくれるような相手ではない非情な存在に恋をした悪竜と、そんな悪竜に愛を告げ続ける女帝。果たして、二人の関係やいかに。……続きがめちゃくちゃ読みたいです!