第50話

桜竜side



面倒だと店の中に戻ろうとしたけど、一人の男に遮られ囲まれる。




またか……。



まぁ今度は突き飛ばされるぐらいじゃすまないだろう。




死にたいとは思うが、痛いのは嫌だし、コイツらに好き勝手やられるのはもっと嫌だ。



でもさすがに5対1では逃げる隙もない。



大声を出す?



昼間のことを思い出す。



助けてくれる人も居ないのに大声を出すなんて、体力の無駄遣いだ。




となればやれることなどない。



何処かに連れて行かれるのであれば、なんとか隙を見つけて逃げ出すぐらいか。




ロクでもない人生、ロクでもない終わり方をするってか。




「ハハッ」




なんか可笑しくて嗤えた。




「ハァ!?何笑ってんだよ!!」




自分が笑われたと思ったのか、一人が怒鳴ると手を上げた。




「っっ」




バチンッ!!



とおもいっきり頬を叩かれる。



口の中が切れ血が溢れ出した。




「ブッ!!」




気持ち悪いので血を吐き出すとそれを見た男達が爆笑する。




クソ野郎共。




「じゃ行くか。ここだと楽しめねぇしな」



「女はさぁ、柔らかいから殴るの気持ち良いんだよなー」



「ギャッハッハッハッ、悪魔だ、悪魔だ!!」



「つまんねぇな。もっと泣き叫べや」




リーダー格の奴が笑いながら言う。




「…………」




奴らを楽しませるつもりはない。



あたしは無表情を貫けば




「チッ!!」




舌打ちされ、手首を掴まれ店の表へ連れ出される。

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