第47話

強い力で押されアスファルトに倒れる。




「っっ」




とっさに手をついたが、ひび割れが衝撃で裂けた。




っ。




「おい調子に乗ってんじゃねぇぞ」





金髪に胸ぐらを掴まれ上半身だけ起こされる。





「俺らが誰か知ってんのかよ」



「知るか」



「俺らは……」




別に聞きたくもない。



あたしはケータイを取り出した。



そしてボタンを押す。




「警察ですか?助けてください。男5人に絡まれてます」




と。




「なっ!?」



「この女っっ」




住所を言って電話を切る。




「すぐ来るって」




バッと胸ぐらを掴んでた手が離される。




「お前、覚えてろよ?」




……雑魚っぽいセリフ。




「あんたらこそ、もう二度と来ないで」





こんなこと何回もしたくない。





「行くぞ」



「調子に乗んなよ」



「クソがっっ」



「覚えてろよ!」



「女のくせによぉっっ」




負け犬の遠吠え。





ファンファンとパトカーの音がする。



それに男達は逃げていった。




……ハァ。




「リュウちゃん凄い!!」




田端さんが笑顔で出てくる。



……何が凄いものか。




自分の手を見る。



ひび割れて裂けた汚い手。




「手、洗ってきます」




そう言ってコンビニの中へ戻る。




……疲れたなぁ。




「いたたたたた……」




水が滲みた。



今更ながら手が震えてることに気付く。




本当に……疲れたな。




警察が来て、事情を説明してたら終業時間になったので上がる。




「お疲れさまでした」




返事はない。



いつものことなので裏口から出れば




「よぉ、待ってたぜ」



「…………」




忘れる間もなく、アイツらが待ち構えていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る