第20話

今日も今日とて凄まじい戦争だった。



だいだい、二人でやるところを一人でやるってのが間違いなのだ。



さすがにしんどい……。




キッチンには山積みの食器たち。



……ハァ。




時間はラストオーダー前の22時10分。



ようやく落ち着いて、あたしはコーヒーのおかわりを注いで回る。



コーヒーはおかわりを自由なのだ。




お客様は3組。



40代くらいの夫婦と男達に絡んでいった女二人組。



そして昨日の男とそのツレである。



この二組に至っては夜の開店からずっと居たということで……。



暇なのか?



ハッキリ言って店側からすれば迷惑。



あたしからすれば少しだけ楽だった。




昨日の男と女達の視線が半端なく突き刺さってウザかったけど。



女達に睨まれながらコーヒーを注ぎ、最後は奴らのテーブルへ。




「コーヒーのおかわりはいかがですか?」



「いる」



「もらうー。ここのコーヒー美味しいねぇ」




チャラい男がヘロッと笑ってそう言う。



なかなかわかる男である。




「そうでしょう。ケーキも……って、何故に食べてない??」




おもわずタメ語。



昨日の男は、ケーキのオススメを聞いてきたから、ここはレアチーズケーキが美味しいと答えたらそれを頼んだんだけど。



ケーキは手付かずのまま。




「悪い。腹一杯で食べれなかった」




なら何故注文した……。




「持ち帰りは出来るか?」



「出来ますが、箱代に100円かかりますよ?」



「それでいい」



「じゃ、入れてきますね」



「頼む」




ぬ?


頼まれたぞ?




ケーキの皿を持ってキッチンに戻った。

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