第10話 最後の戦い
空は闇に覆われ、周囲の大地が震える中、大地、美咲、レイナの三人はラグナスとの決着をつけるべく立ち上がった。
傷つき、疲弊しながらも、彼らの目に宿る光は消えていない。
ラグナス「無駄だ。この闇を超えられる者など存在しない。
お前たちの力では、私の計画を阻止することはできない」
彼の声は不気味なほど冷静でありながら、その瞳には微かな苛立ちが浮かんでいた。
それは、彼がこれまでに味わったことのない抵抗に直面している証だった。
大地「お前の計画なんてどうでもいい。
俺たちは、この世界を守るために戦ってるんだ!」
彼は傷だらけの体を奮い立たせ、再びキー・アームを構える。
その刃は淡い光を放ちながら、大地の意思に呼応するように輝きを増していく。
美咲「大地、私もいるよ!一緒に終わらせよう!」
彼女は盾を握りしめ、ラグナスの圧倒的な力に立ち向かう決意を示す。
レイナ「私たち三人なら、必ず突破できる。この闇を打ち破るわ!」
三人の決意が重なり合う瞬間、封印の鍵が再び光を放ち始めた。
その光はラグナスの纏う闇をかき消すように広がり、彼の動きを一瞬止めた。
ラグナス「これが…封印の力か…!」
その声にはかすかな焦りが混じっていた。
彼は剣を高く掲げ、全力で闇の波動を放つ。
それは地面を抉り、周囲の空間を歪ませるほどの威力を持っていた。
大地「来るぞ!」
美咲は盾を掲げてその攻撃を防ぎ、大地とレイナに隙を作る。
その一瞬のチャンスを逃さず、大地はキー・アームを振りかざして突進した。
大地「これで終わらせる!」
彼の一撃は、ラグナスの大剣と激突し、激しい光と衝撃波が周囲を包み込んだ。
その衝撃に二人は吹き飛ばされながらも、再び立ち上がった。
ラグナス「愚か者…それで全てを変えられると思うな!」
レイナは剣を握りしめながら叫ぶ。
レイナ「私たちは愚かじゃない!
あなたのように力に支配されることが、どれほど空しいことか分かっている!」
その言葉がラグナスに突き刺さり、彼の動きがわずかに鈍る。
美咲「今よ、大地!レイナ!」
三人は同時に攻撃を仕掛けた。
大地のキー・アーム、レイナの剣、美咲の盾が力を結集し、ラグナスに向かって一撃を放つ。
その力は彼の纏う闇を突き破り、封印の鍵が光を拡散していく。
ラグナスは膝をつき、苦しげに顔を歪めた。
ラグナス「私が…敗れる…だと…」
彼の体は闇に包まれながら徐々に消えていく。
その姿が完全に消えた瞬間、周囲の闇も静かに消え去り、空は再び晴れ渡った。
大地はその場に膝をつき、深く息を吐いた。
大地「終わったのか…?」
レイナ「ええ、これでヴァレリアの計画は阻止された。
あなたたちのおかげよ」
美咲は笑顔を浮かべながら、倒れ込むように座り込んだ。
美咲「もう、二度とこんな戦いはしたくないね」
大地「俺もだよ。でも、これでようやく世界を救えたんだな」
三人は静かに微笑み合い、その場でしばらく休息を取った。
その後、封印の鍵を使い、祭壇の力を完全に封じ込める儀式が行われた。
異世界と地球の融合は食い止められ、再び平和が戻ってくる。
大地「これで終わりじゃない。俺たちが守ったこの世界を、これからも見守っていくんだ」
美咲「そうだね。これからが本当の始まりかもね」
レイナ「ええ、あなたたちならきっとやり遂げられるわ」
三人は晴れ渡った空を見上げながら、再び歩き出した。
新たな旅立ちの一歩を踏みしめるように――。
物語は幕を閉じたが、彼らの心には新たな未来への希望が芽生えていた。
大地たちの戦いは、これからも続いていくのだろう。
アンロック・リアルム ---解放されし異世界--- 魔石収集家 @kaku-kaku7
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