第19話

「名前は?」


なぜ私の名前聞くの。


教えたく無い。


私は離れようともがいたが


「なーに、逃げようとしてんの?」


と言われ、腕をさらに強く握られた。


「いっ..たい..」


このままだと折れちゃいそうだ。


「じゃ、早く名前言えよ」


また、その質問。


次答えなかったら何されるかわからない。


意を決して答えた。


「佐野愛梨華です..」


聞こえてるかわからない小さな声で答えた。


すると少し握る強さは緩まれた。


良かった。


「エリカ、ねぇ...」


オウジサマは、独り言を呟いていた。


「今日俺のキスしてるとこ見たでしょ」

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