第20話プレゼントは何がいい?
あれから私は絶壁ワードに落ち込んだままです…
「ズゥゥン…」
友「ほらほら杏、プレゼント見に来たんでしょ?」
「そうだけど…ねぇ友ちゃん、どうやったらバストアップするの?」
友「揉まれろ。これとかどう??」
「…」
相談する人間違えたかも…。私にはハードル高すぎるよぉぉっ。
そんな事を言う私の唯一の友達、友香ちゃんと今見てるのはイヴ君への誕生日プレゼント。お誘い受けたし誕生日だし。いい物を贈ってあげたいけど…。
お金持ちだろうから何あげていいのか分からなくなっちゃう。
友「プレゼントって悩むよねぇ。あ、そうだ!」
「?」
友「あのアンティークショップ行ってみない?鏡もらった!」
「あ…」
そうだ、あそこ可愛いのいっぱいあったっけ。お姉さんにもあの後の事報告したいし。
いいの見つかるかも!
◇
ア「いらっしゃ〜い。あら?」
友「こんにちは!」
「お久しぶりです。鏡の時はありがとうございました。」
ペコッとお辞儀をして挨拶をすればお姉さんは笑顔であの時の!って言ってくれた。覚えてくれててんだ。嬉しいなぁ。
ア「元カレどうだったの?ギャフンと言わせた?って、すごく可愛くなったね!」
友「凄かったですよー!変わった杏を見て悔しそうにしてました!」
「お陰様でお友達もできましたし。本当にありがとうございました。」
ア「いいっていいって。それで?今回はその報告だけ?」
「いえ、その…。友達の誕生日プレゼント買いたいんですけどどんなのがいいか分からなくて。」
ア「なるほどね〜。どんな子?」
どんな子、か。
んー。金髪で身長高くてとても強くて…
そして…
「大魔王。」
ア「え?」
友「大魔王?」
「イジワルな大魔王です…」
あぁ…指さされて絶壁って言われたの思い出しちゃった。
悲しみで涙がツーって。はは…。
ア「あらあら。今度はその子?大魔王って。よほどイジワルなのね?」
友「あー。その子に絶壁発言されたらしいですよ。でもですね、私その子杏の事が好きなんじゃないかなぁ〜?って。」
ア「あら、それはどうして?」
友「だってですね!自分の誕生日パーティーだからって、わざわざ着物用意してたんですよ!しかも杏にすごく似合うやつ!」
ア「そうなの?杏ちゃん。」
そうだけど…。そんなの天変地異でも起きない限りないよ。
だってあのイヴ君だよ?大魔王だよ?イジワルの神様だよ?
だいたい好きな子に絶壁なんて発言しないもん。
「そうですけど…。好きな子にイジワルなんてしませんよ。」
ア「ふぅ〜ん??へぇ〜??」
「お、お姉さん?どうしました?顔がすごくニヤニヤと。」
ア「いいえ?きっとその子はまだ幼いのね。」
「え?」
ア「だって杏ちゃん、好きな子でもなければ相手の女の子に似合う服なんて選べないわ。それはあなたをよく見ている証拠。」
「…」
ア「実感湧かないでしょうけど!さ、そうとなればとびきりいいプレゼント考えましょ!」
友「そうですよね!ほら杏、どんなのがいいの?」
「えぇ…えっと…」
そうなのかな?何かと接する機会が多いから…とかじゃ?
にわかには信じられないけど…プレゼント選び失敗したら後が怖いから真剣に選ぼ。
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