姫野呪忌夜のファッション・チェック
はーい! こんにちは。姫野呪忌夜のファッション・チェックのお時間です。これ以上、挨拶が思いつかないけど、がんばります。それではさっそく、いってみましょう。まずは香ちゃんからいってみましょう。
今日の香ちゃんは、白いニット帽子をかぶっています。帽子のてっぺんに毛糸で編んだ、白いボンボンが付いています。可愛い。細いメガネはいつもと同じです。少し大きめの黒いセーターを着ています。セーターの正面に、白い毛糸で、大きめのシロクマさんが描かれています。可愛い。それから……、見えないな。
テーブルが邪魔で見えないので、香ちゃんのそばに行きます。椅子から立ち上がって、まわりこんで確認。みんながちょっと驚いてたけど、ファッション・チェックにアクシデントはつきものだし、あまり気にしないでいきます。
えーと。香ちゃんが困った顔をしているけど、採れたてのオレンジみたいな色の、ひざくらいの長さのスカートをはいています。それが、さわやかでとてもフレッシュな印象です。そして、黒いストッキング。そして、お嬢さまが履いているみたいな、黒いピカピカの靴。こういう靴は、何ていうんだろう? 靴と同じ素材の黒いリボンが付いてる。分からないけど可愛い。結論、香ちゃんは可愛い!
そして、お次は夢ちゃんです! 私が見たら、夢ちゃんも困った顔をしたけど、ファッション・チェックにアクシデントはつきものだし、最後までがんばります。
それでは。えーと、スポーツブランドのロゴが左の胸のあたりにちょこんとある、白いパーカーを着てます。そして、スポーツブランドのロゴが、左……、股関節? 体のこの部分、何て言うんだっけ? まあとにかく、そういう、ジャージの下? 履いてます。何て言うんだっけ? 色は白です。とにかく、夢ちゃんにそれがとても似合ってます。凄くスポーティー。あと、短めの白い靴下、足が早そうなランニングシューズを履いてます。色は赤。情熱的な赤! 横に情熱的なラインが白く入っています。運動が得意そうな夢ちゃんにとっても似合ってます。やっぱり、自分を分かってる女の子って普段から、身につけてるものが違うんだね。結論、夢ちゃんは格好いい!
ちなみに緑ちゃんは、いつもとあまり変わりません。ブラウスの襟が丸い感じのデザインだったり、カーディガンの色が微妙に違って、ボタンも、微妙に違っていて、あと黒いスカートが段々の作りになってて、黒い靴下と、いつも見る白いスニーカーを履いてます。今日もピカピカです。もしかしたら、自分でお手入れしてるのかな? 緑ちゃんはやっぱり凄いな。それに、自分のスタイルがある。やっぱり進んでる子って違うんだ。
結論。みんな自分のスタイルがあって、みんな似合ってる。以上です。ふぅ……。姫野呪忌夜のファッションチェックでした。ありがとうございました。アクシデントもありましたけど、こう見えて私、けっこうがんばりました。
「呪忌夜ちゃん、私たちのことジロジロ見てから、何もないところを見上げてるけど。大丈夫?」
「気にしないであげて。いつもの事だから」
「いつもなんだ……」
きっと、みんながお話ししている内容も、情報交換てやつだな。香ちゃんも、緑ちゃんも、夢ちゃんも、みんなオシャレに積極的だ。オシャレで可愛い話題なんだろうなあ。
そうだ。可愛いといえば、そろそろミーニャちゃんも、私に慣れたかな? じっと見つめないようにしていたけど、たまに目が合うんだよね。私は、アナタに興味がありますよ、そして好きですよって感じで、ちらちら見てたけど。今のところ、ミーニャちゃんの機嫌は悪くないと思う。でも、気まぐれだから、分からないなあ。さわっちゃダメかな? さわらせてもらえないかなあ?
「洋子さん、まだダメ?」
「待て」
私のおねだりに、洋子さんはすぐ気づいて、手のひらを突き出しながら答えた。ダメらしい。
今の、犬のしつけみたいな感じだったな。動物のお世話モードなのかな? 私の自尊心がぐぐっと下がるから、あんまりしないでほしいなあ。こう見えて私も、毎日がんばって色々とがんばってるんだけどなあ。ごほうびがほしいな。まだダメかあ。
そうだ、今日ここに来た目的をすっかり忘れてた。洋子さんにちゃんとお礼しなきゃ。
「洋子さん聞いて」
「ええ。聞きましょう」
私が言ったらすぐに、洋子さんは何でも来いって雰囲気になった。もしかしたら、私が何を話したいのか分かってるのかな?
「たぶんこの間、洋子さんが色々な事を教えてくれて、それがきっかけになったと思うんだけど、みんなとお友達になれたの」
話してから、みんなを見た。私の言いたいことをすぐ分かってくれたみたいで、香ちゃんは「うんうん」て、うなずいている。そして、私を見てにっこりと微笑んだ。私も、にっこり微笑んだ。これだけで、好きっていうのが当たり前に分かって、同じくらい私も伝えられる。無理しなくてもできる。それが凄く嬉しい。
夢ちゃんは照れくさそうに、「まあ、もっと上手くできたというか、でも流れ的な感じで、ああなっただけで……」というふうに、小さな声で言っている。自分の気持ちがそのまま、態度に出ている。そういうところが可愛い。そしてやっぱり、優しい子なんだな。思いやりでちゃんと、人と向き合ってくれる。仲良くなれて、本当に良かった。
緑ちゃんは、あんまり変わらないけど、どこか誇らしげな感じがする。
「呪忌夜はあの時、泣きそうだったけどね」
「泣きそうじゃないよ!」
「あと少しで、泣いてたかも」
「泣いてないよ。緑ちゃんの意地悪!」
むぅ。せっかく良い雰囲気だったのに、またからかわれた。緑ちゃんが本当に楽しそうに笑って、それにつられて、みんなも笑ってる。こんなはずじゃなかったのになあ。
「呪忌夜ちゃん、雰囲気が変わったわね」
優しい目をした洋子さんが、そう言ってくれた。
「本当に?」
「ええ。この前よりも明るくなったわ」
自分ではあまり実感がないけど、でも、もしそうなら、このお店に来たのがきっかけだと思う。私は変わったのかな? 洋子さんは凄く明るい雰囲気だから、そんな人が言ってくれるなら、きっとそうなんだろうな。
「この間、洋子さんと、緑ちゃんと、色々お話しをしたからだと思う。私が変わったとしたら、その時からだと思うの」
「うん。悩みを抱えている子供に特有な、陰のあるところを感じてたけど、もう大丈夫。明るくなって良かったじゃない」
私が思っていたことを言うと、洋子さんは、何かを確認するように考えてから、そう答えてくれた。そして、じっと私を見た。洋子さんの目を見ながら私は、その通りだって思った。だから、これまでの事を思い返しながら、うなずいた。不思議な勇気が湧いてきた。私は椅子をひいてから、立ち上がった。
「みんなのおかげだよ。もちろん洋子さんも一緒のみんなだよ。だから、ありがとうございます」
ぺこりと頭を下げた。壁の時計の音が聞こえるくらい、静かになった。みんなの様子が気になって頭を上げた。洋子さんも、香ちゃんも、夢ちゃんも、緑ちゃんも、驚いた顔で私を見ていた。なんだかそれで恥ずかしくなった。また驚かせちゃった。そう思ったから恥ずかしくて、うつむいて椅子に座った。
「良く出来ました」
隣に座っている緑ちゃんが、そう言って、私の頭をなでてくれた。それでも恥ずかしい。良く分からないけど、違う恥ずかしさになった。だから、うつむきながら、「ありがとう」って言った。
「でも、せっかく仲良くなれたのに、その後に田中がねぇ……」
「ああ。あったね」
夢ちゃんと香ちゃんは、私が男の子たちから、からかわれてた時の事を思い出したみたいで、そのときの事を話した。
「あの時の夢ちゃん、格好良かったよ」
「あれは。あいつらに頭にきたから、ついカーっとなって、やっちゃっただけで……」
感激した香ちゃんが褒めると、夢ちゃんはあわてて説明した。
「あら。夢ちゃんの格好良い話、興味があるわ」
「洋子さん……」
洋子さんがその話に興味をもつと、夢ちゃんが本当に困った顔をして言った。洋子さんは独特な迫力があって、そして凄く格好いいから、あこがれるような気持ちになる。そんな人に、恥ずかしいって思ってる事を、知られたくないよね。でも夢ちゃんは、本当に格好良かったんだから、もっと自信をもって良いと思う。
どっちにしても、こういう話が大好きな洋子さんが、興味津々の顔をしている。自分が満足するまで、絶対にあきらめない顔だ。私も良くそうなるから分かる。緑ちゃんはなぜか、少し恐い顔で洋子さんを見ている。なんだろうなあ? うーん。考えても分からないから、まあ良いか。
私は、みんなの様子を安心して眺めていた。ちゃんと気持ちを伝えられて、それで安心していたのもあるけど、それだけじゃない。
今までは同じようなことがあっても、私は、その輪の中にちゃんと入れてなかった。自分だけ、どこか違うなって思えて、1人で勝手に落ち込んでた。でも今はちゃんと、みんなの中に参加してるっていうふうに思える。それが当たり前だと、そういうふうに思える。それが分かるのが凄く嬉しい。
「お尻にピーマンは、さすがの私も驚いた」
「緑ちゃん、それ言わないでよ!」
「ごめん。失言だった」
緑ちゃんがとっておきの話を持ち出すと、夢ちゃんが凄い勢いで文句を言った。緑ちゃんは素直に謝ったけど、でも私には、いたずらに成功したって感じに見えた。緑ちゃんは、ちょっとだけ意地悪だ。油断しているところで言うから、ドキッとする事がある。私も気をつけないと。
「その話、ぜひ聞きたいわ」
「洋子さん!」
とても良い顔をした洋子さんが興味をもった。こういう話、好きそうだもんなあ。夢ちゃんが、嫌そうな顔で言うけど、たぶん、全部聞くまで止まらないと思う。
同じように思ったのか、けっきょく香ちゃんが、「実はですねぇ……」と言って、夢ちゃんの事を気にしながら説明した。お尻にピーマンのお話しは、みんなが笑った。夢ちゃんだけは恥ずかしそうだった。でもあの時、夢ちゃんが勢い良く言ってくれたから、私は平気になったんだ。
「夢ちゃん、ありがとう。助けてくれて本当に嬉しかったよ」
「姫ちゃん。あれはつい、勢いで言っちゃったんだよ!」
「うん。それで凄く安心したの。私はあの時、またなんだって思って、あきらめちゃって。そして、本当に恐かった。でも夢ちゃんが守ってくれて、本当に嬉しかったんだ。だから、ありがとう」
「うん。どういたしまして……」
私はまたお礼を言った。夢ちゃんは赤くなった顔で言った。照れてる。凄く正直で、凄く真っ直ぐな子だ。そして、凄く可愛い女の子だ。夢ちゃんが、緑ちゃんの方を向いた。
「緑ちゃんだって、その後、凄かったじゃん!」
「ぜんぜん、大したことしてないよ」
「えー。でも、けっきょく田中達をどうにかしたのも、姫ちゃんに謝るように言ったのも、緑ちゃんだったよ」
「たまたま。私、あの日は運が良かったから」
気持ちがおさまらない夢ちゃんが、緑ちゃんに強く言っている。緑ちゃんは、洋子さんをちらって見てから、答えた。洋子さんは、2人のやりとりを、じっとりとした感じの目で見つめていた。私は、緑ちゃんと洋子さんの間で、秘密のやり取りをしたような感じがした。何かあるのかな?
なんとなく、少しおかしな雰囲気になってきた。夢ちゃんと緑ちゃんの様子を見ていた香ちゃんが、心配そうな顔をして、私を見た。目で合図してるのかな? なるほど。
「夢ちゃん、緑ちゃん。あの時は助けてくれて、本当にありがとう。そのおかげで、もうイジメは大丈夫だと思うの。それと、私はもっと、強くなりたいって思えたの。そういうふうに思えるように、助けてくれて、本当にありがとう」
これは本当に心から思っていた事だった。香ちゃんからの合図がなくても、ちゃんと言いたいって思ってた。あの時に助けてもらえて、私はもう大丈夫なんだって、心からそう思えた。そして、みんなみたいに強くなりたいって思った。みんなに感謝していた。
「ぜんぜん大したことしてないよ。姫ちゃんが良かったなら、私も嬉しいし」
「当然の事でしょ」
夢ちゃんが照れくさそうに言った。緑ちゃんはあまり変わらないけど、たぶん夢ちゃんと同じ気持ちなんだと思う。素直な夢ちゃんと、少し素直じゃない緑ちゃん。2人の気持ちが、上手に合わさったら、凄く相性が良いのかも。そういう感じがした。
「香ちゃんも。あの時、抱きしめてくれてたから、凄く勇気が持てた。ありがとう」
「呪忌夜ちゃん」
私が言うと、香ちゃんが感激して泣いちゃった。香ちゃんは優しい。それに、気持ちの強さがある。あの時、たぶん香ちゃんも不安で怖かったと思う。なのに、私を抱きしめてくれて、はげましてくれた。それは私に足りないものだ。ちゃんと気づいて、すぐにやろうって思えるのは、それは凄い事だ。だから私も見習いたいなって、心から思った。凄い事だ。
「呪忌夜ちゃん。ミーニャがもう安心してるから、撫でても良いわよ」
洋子さんの言葉に、ミーニャちゃんの方をふりむくと、寝ているようだった。やった、なでて良いんだ。
「本当に。わーい」
洋子さんにお返事をしてから、椅子を立って、ミーニャちゃんの近くにいく。
「わあ。寝ちゃった」
「可愛いね」
夢ちゃんと香ちゃんも、ミーニャちゃんの寝てる姿を見て、とろけそうな顔をして喜んでいる。
「さわるよ?」
「ええ。どうぞ」
洋子さんに確認して、良いって言ってくれたから、おそるおそる背中をさわってみた。怖がらせちゃいけないから、ゆっくりと優しくだ。そう思いながら、そーっと、そーっと。
私がさわると、ミーニャちゃんが目を開けて、私を見た。黄色いお目め、はっきりと目が合った。このまま、目を合わせたままで良いのかな、どうしよう?
私がうろたえてると、ミーニャちゃんはまた目を閉じた。洋子さんのおひざの上で、眠る体勢になった。気持ち良さそうにしていて、お腹が膨らんだり、縮んだりしている。ちゃんと生きているんだって、当たり前の事を思った。
私は思わず、洋子さんを見た。何を伝えたいのか、はっきりは思い浮かばなかったけど、とにかく凄いって気持ちを伝えたかった。私を見た洋子さんが、「うん」てうなずいてくれた。
それからまた、ミーニャちゃんの背中をなでてみた。猫の毛は思ったより弾力があって、しなやかな感触が私の手に感じられた。手触りが良くて、体温を感じて、お腹が膨らんだり、縮んだりするたびに、ミーニャちゃんの体の形が、私の手に伝わってきた。
「姫ちゃん。次、私。次、私」
ミーニャちゃんに気をつかって、声をひそめた夢ちゃんが、ウキウキしながら待っていた。
「うん。変わるね、どうぞー」
「やった。洋子さん、私もさわって良い?」
「ええ、良いわよ。優しくね」
「はい。分かりました」
私が順番をゆずると、夢ちゃんは待ちきれないというふうに、洋子さんに確認して、洋子さんがうなずいて言うと、おそるおそるミーニャちゃんにさわった。そして「わー」って、凄く嬉しそうに言った。猫が好きなんだね。夢ちゃんの機嫌が凄く良くなってる。
香ちゃんを見ると、「次は私の番」って、ちょっとだけ興奮した感じで言った。メガネの奥で、目がキラキラと輝いている。そして、やる気に満ちている。香ちゃんのこういうところは、初めて見る。なんだか新鮮だ。両手をぎゅって握っている。
私はもう満足だったので、自分の椅子に座って、夢ちゃんと香ちゃんの様子を、眺める事にした。
「緑ちゃんは良いの?」
少し気になって、すぐ隣の緑ちゃんに聞いてみた。ふりむいた緑ちゃんは、あまり興味がなさそうに見えた。
「私は見てるだけで良いかな」
普通の感じでそういうふうに言った。やっぱり、興味がないのかな。
「猫、苦手?」
「苦手でもアレルギーでもないけど、ここから見ている方が、味わい深い」
私が聞くと、難しいお返事が返ってきた。緑ちゃんの楽しみ方は深いなあ。こういう場合、趣(おもむき)があるっていうんだっけ?
「ところで。呪忌夜は、好きな人いるの?」
「好きな人? みんな好きだよ」
「そうじゃなくて。恋愛として好きな人」
質問の意味が良く分からなくて、思った事を言ったら、以外な言葉が返ってきた。恋愛として。おー、なるほど恋バナかー。緑ちゃんとそういう話をするのは、初めてかも。
「なーに、緑ちゃん。私の好きな人が気になるの?」
「良いから答えなさい」
いたずらするみたいな気持ちで言ったら、少し機嫌の悪い声で返ってきた。冗談だったのになあ。でも、あらためて考えてみると……。
「うーん。そういう好きな人はいないかな。思いつかないや、あんまり良く分かんないし」
好きな人。緑ちゃんが、たまにそういう感じに思える時がある。でもやっぱ、親友なんだよね。そういう意味で凄く大切に思っている。珍しく、緑ちゃんが期待のこもった目で、私を見ている。けど、恋をするような相手は、残念ながらいない。まだ私にはそういうのがピンとこない。
「……好きな人はいない。人ではいない。呪忌夜って、恋愛対象も他の生き物なの?」
「違うよ!」
「なんだ」
緑ちゃんが急に変なことを言い出した。私をなんだと思ってるんだろう。そして何で残念そうなんだろう。
「呪忌夜ちゃん、恋愛は自由よ」
「だから違います!」
私たちの話を聞いてたみたいで、洋子さんまで変な事を言い始めた。絶対に分かってて言ってるんだ。私をからかってるんだ。なんだか、子供あつかいされている気がして、悔しい。
「呪忌夜ちゃん、お顔が恐くなってるわよ」
「呪忌夜、顔が恐い」
「大きなお世話です!」
洋子さんも、緑ちゃんもひどい。私が顔の事を気にしているの、2人とも知ってるはずなのに。これは、もうそろそろ必殺技の発射準備かも知れない。今はどこも痺れてないけど、でもやれそうな気がする。眼光電撃殺法の出番かも知れない……。
姫野呪忌夜でございます 山本洋子 @id83431892
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。姫野呪忌夜でございますの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。