第9話

そう…


無理だった。


なぜなら…


セックスがひどかったのよー!本当にひどかったのー!エーンエーン!


まずおっぱいの揉み方が雑。え?私のおっぱいが小さすぎるからだって?違う違う。ハンバーグのタネじゃないんだから。私の乳首をゲームのコントローラーのスティックか何かと勘違い?モンハンしてるんじゃないんだからさ。

エロ動画見すぎなんだか知らないけど力いっぱいガシガシやりすぎなのよ。思い切りやれば気持ち良いと思ったら大間違いよ!私はセクシー女優じゃないっつーの。

ひとりで楽しんじゃってなんなのよ。つまんない。全然気持ち良くない。本当に悲しい。


加藤さんは自称令和の加藤鷹な男だった。


泣きながら帰ってきたわ。


なんなのよ。なんであんな雑なのよ。

セックスってふたりで楽しむものでしょう?

キスは良かっただけに本当に残念極まりない。



志保姉さんの言う通り、テクと相性って大事だわ…。



私、無理。ああいう男。



私の千年に一度のモテ期はあっという間に終了した。


なんだったんだアレは。



それから私は――。


皆さんなんとなーくおわかりだとは思いますが。


夜な夜な広美と合コンに繰り出し色んな男と知り合ってはバルチック艦隊で酔い潰れるという、結局なんの進歩も進展もない相変わらずな日々を過ごしていましたとさ。めでたしめでたし。

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