いざ学校へ

第31話

午後11時

時間になり俺等は門の前にいる


華音が先程のゲームで五回連続負けたため先頭を行く事になった。罰ゲームみたいな感じで



そんな華音は文句たらたらだ。

「大体、女の子を先頭に行かすかぁ!?」


いや、お前女の子じゃないだろ?

ガツッ

ほら今だって跳び蹴りしてき…て……え?なんで跳び蹴りされんの?口に出してないはずなのに


「いや、出てるから

バリバリ出てるからね」

バキバキと指を鳴らしながらこちらに向かってくる華音。

こいつのどこが女の子なんだか。



「二人とも、なるべく静かにね?


宿直の人とかに見付かるとやっかいだから」


確にそうだ、夜に学校に行くだなんて怪しい

見付かったら例の時間までに間に合わない


「分かっていたけど門閉まってるからよじ登るよ?」生憎、女の子らしい女の子がいないため、皆自力でよじ登れる者ばかりだ


「あ~今、私が女の子らしくないって思ったでしょ?」

ギロリと睨んでくる華音に「いやぁ~そんな事ねぇよあっはは」と言うと今度は疑いの目で見てきた


その時、楓が

「華音ちゃん、一人で登れる?」と華音に問う



いや、普通に華音に聞かなくても登れるだろ?と思っていると


「楓君~登れなぁい」


は…はぁぁあ?

いやいや、お前普通じゃねえんだから登れるだろ?



「じゃあ手伸ばすから掴んで」

楓…そんな事しなくったって登れるから自力で


「はぁ~い」

うわっキショッ

そう思っていたのは言うまでもなく。

俺は華音が登った後に門をよじ登った。




それから、目立たぬよう、木が生い茂っている所を歩いていき、放課後に微妙に開けておいた一階のトイレから校舎内に忍び込んだ



「ってなんでトイレ、しかも男子便なのよ最低


つか人いたらどうするつもりだったのよ」


「いや、普通に今の時間どこの誰がトイレ使うっていうんだよ、いたとしたら花子さんくれぇだ」


「いや、花子さん男子便にいたらおかしいだろ

花子さん覗きになんだろ?あんた馬鹿?」

いきなり会話に入ってくる柳、って馬鹿?馬鹿だと?「同レベルだと思うんだけど」

そこですかさずフォローするのは華音……ってフォロー?フォローなのかこれ



「あんたもな?」

さっと言い返す柳

柳って結構毒舌だよなうんそうして暫くトイレで柳と華音は小声で言い争っていた


つか早くトイレ出ようよ

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