第4話『烙印抹消《ゼロ・レッテル》』
——数年後。
乙女は、自分が人の魂を入れ替える力を持つことに気づいてからというもの、自らを「
信者たちが乙女を支持する理由は、
信奉者たちが
その主義の名は……
「
***
口を開いた。
「わたしの、この神より授かりし、魂を操る力。ついに、世界の全ての人々に、及ぶまでになりました。つまりわたしは、全人類の魂を、自由自在に入れ替えることができる、ということ。もし、世界規模の魂の入れ替えをしたならば……それも短い周期で繰り返し、魂の入れ替えを行えば、何が起こるか、想像できますか——」
「——
「不可能、ですよね。
「さぁ、これから魂が
乙女がそう言い放ち、その青白い両手で天を
小麦畑に、
半透明の光のゆらめきが、吸い出されるようにして、立ち昇りゆく。
「うふふふふ。そうだ、上級国民の皆さん、魂の交錯を止めたいでしょうけど、わたしを殺そうとしても無駄ですよ? わたしはこの世界を平等にするために産み落とされた存在。
全人類の魂は、
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