第3話

「あ、あの…!大丈夫ですか!どこの隊の方ですか!?今すぐに助けを…」



人の体から流れる血を生まれて初めて目の当たりにした撫子は、それだけで自分の息が浅くなるのを感じた。



そして青年に向かって声をかけるやいなや、現実から目を背ける様に小屋から出ようとしたその時、



背後で再びガシャーンという大きな音が聞こえたかと思うと、後ろから大きな手で手首を掴まれた。



「!?あ、あの…!私…!」



「………行くな…!!」



「え…?」



「よけいな、こと…する、な……」



青年は頭から血を流している様で、困惑する撫子に大きな声を出した後、意識を飛ばしたのか、一瞬白目を向き、フラフラの足で自分の体重が支えられず、そのまま撫子の上へと倒れ込んできた。



「いぃいいいやあぁぁぁああああ!!!!」

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