No.3「…ケイよりも…待っててくれる人が大事だ…。」

第7話

「マオはどうなの…?


それを知って汚らわしいと思う…?

嫌だと思う…?


…ケイを愛しいと思う…?


…その手を差し延べる事が出来るの…?」


「…俺は…」

マオの真っ直ぐな瞳が宙を泳ぐ。


「…ケイよりも…待っててくれる人が大事だ…。」

俯き加減で、弱弱しく答える。


「マオ…弱い、想いだねぇ…?」

Pierrotは首を傾げた。

「…だって…俺、リーズが止めたのに…LOOPを探しに…。」


『っ!?リーズを選ぶのか?!』


カラン…。


「えっ?!…えーっっ?!」


最後の仮面が剥がれ落ちるのが先か、クロノが現われたのが先か…。

兎に角唐突にPierrotがクロノになる。


しかも、


『…以外だ…。ダークホース以外の何者でも無い…。』

と、眉間を押さえ、うわ言の様に…。


「?!ちょっ…クロノ…何だよっ!!俺がリーズ好きなのはおかしいのか?!」

戸惑いながらもむっとするマオに、


『…否、少し驚いただけだ…。本当に、良いのだな?』

コホンッと一つ咳払いをし、普段と変わらない様子を取り戻したクロノが改めて問う。


「…俺は…リーズが好きだけど…。リーズは違うかもしれない…。」

また、シュンとなる素直なマオに、クロノは微笑んだ。


『…リーズの魔獣除けの効果は、凄かったであろうに…。』

「えっ?!」

マオは驚いて顔を上げる。


『…今もリーズの気が…マオの周りを包んでいる。…大事そうに…な。』

クロノはマオの周囲の空気に、色をつけて見せた。


「あ…クリアな水色の…リーズの…色…?」

マオは自分の手の平をマジマジ見つめて、ふわっと微笑んだ。


『…理解したのなら、良い。LOOPを開こう…。』

クロノはマオの目の前に、LOOPの渦を作った。


「っ!ケイ…は?」

ハッと、クロノを見た。

『ケイは…自力で心のLOOPを抜けてくるであろう。…信じなさい、我を…否、ケイをっ!!』


マオは、無言で頷いた。

そうする他に、もう道は無いから…。


「俺…行くよ。クロノ…ありがとう。」

「…では、な…。」


短い別れの挨拶をすると、マオはLOOPの渦に飛び込んだっ!!!

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