第6話

「ねっ…敦希ッコレ…何?!」

「あ~…スカウトされた。マジっぽいよ?この人。」


はぁ…と大きな溜め息を吐いて、チラリと母親を見る。



と。



「…は~…やっぱり。敦希…可愛いと思ってたけど、やっぱり親バカじゃ無かったのね…」

「……は?」


意外な言葉が出てきて、思わず目をパチクリさせてしまった。


「だって~っ!!私だって親ですもの。いつも仕事で忙しくて全然構ってあげられないけどっ敦希可愛いと思ってるわよ~!!他の子より全然綺麗な顔してるし、もしかしたら芸能人に…なんて頭を過った事もあるわよ~!!!……現実になるとは…あんた本当に可愛いかったのね~!!」


「……は?」


そう。

いつも仕事で忙しくしている母親が、自分の事をこんなに自分を溺愛していたなんて……夢にも思わなかったから。


鳩が豆鉄砲を食らった様な顔をして、二度も『は?』と、しか言いようがない……。



「で?敦希、芸能人やるのよね?」

「…ん~…まだ、考えて……」


「やるのよね?」


キラキラと輝きを増した母の瞳。

……期待に満ち溢れているのは……


「…見れば解るよ、な……。ゲーノージン、やる決定なんだな、俺…。」


大きな溜め息を落とす、敦希でありました。

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