第5話

家に着くと、玄関先に黒い人影が!!



「あ…」

いち早くコータに気付くと、


「お帰りなさいっ♪」

と、美しい笑みを浮かべる王子が立ち上がった。





「あ…タダイマ…」

素知らん顔をして横切り、家に入ろうとしたコータだったが、




「∑ちょっ…!アンタッ!!何時間ソコに居た?」



王子様は少し震えていたのだ。


「…それより御飯食べよ?」

王子は一瞬だけ淋しい目をしたが、すぐに笑顔に戻し、コータに向ける。



「っ!!アンタ馬鹿か?!風呂が先だろ!!王子様の癖に何してんだよ?!」

バッと王子の手を取ると、バスルームに連れて行った。






「ほら早く入れ俺は行…」

「?湯浴み係は居ないの?」

「く…はぁ?何だそりゃ」


脱衣所から出ようとした俺に、王子から素っ頓狂な一言…。



「服を脱がせたり体を洗ったりする従者だよコータには居ないの?」



(あぁ…そういやぁコイツ、王子様だったっけ…。)


「いねぇよ俺はごくごく普通の一般庶民だ!っつーか風呂入れっ!!」






…バタバタバタバタ…ッッッッ!!!!!ガチャッッッッ!!


いきなり勢いよく脱衣所のドアが開いたと思ったら、とっても真剣な顔をした父親だったっ!!




「∑の゛っ!!!」

「王子様の体を洗って差し上げなさいっ!!王子様なんだからっ!!」


いきなり来てそれだけ言うと、バタンッ!!!とドアを閉めて去って行った…。



「…ハァ…」

その、余りの唐突さに、


(王子様だからな…)


と、訳も解らず納得してしまったコータは、仕方なく王子の服を脱がせる事にした。




モコモコの毛皮のコートの下は島の民族衣装らしく、脱がせるのに手間取ったが…なんとか下着だけに出来た。




…スラッ…とした手足に褐色の健康的な肌…、細いけど適度に締まった体…。



「…∑ハッ!しっ…下着は自分で脱いで…」

クルッと後を向いて拳をつくる。




(何でじっくり観察してんだ!俺;)




「いそいそ♪ごそごそ…。」

コータの胸元で何かが動いてる…?


「って!!アンタ何してんだ?!」

コータが己の行動を反省している傍からっ!!!

王子がコータ服を脱がそうと釦を外していたっ!!





「コータは従者じゃないから…私が脱がせる♪」

「ダァァァァァーッ!!!!!」





そんなやり取りをしている間にコツを掴んだらしい王子は、シャツの釦を全て外したのだった…。

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