第13話

周りには黒々とした液体が広がっており、



いやそもそもどうしてカーテンが開いてるのかとか。



月明かりを遮るようにちゃんとカーテンは閉めてたはずなのにって。



どうして、夜風があたしの肌を撫で。



どうして、あたしの部屋に男がいるのか。



理解の追いつかないあたしの目の前では、クーちゃんを横目に振り返ってくる男がおもむろに近寄ってきたのだ。



手には銀に光るナイフを持ち、その切っ先は猫を刺し殺したとしか思えない血で濡れている。

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