第11話

自分の心理的な行動すら分からなかったけれど、警察に通報するだとか、殺されるだとか。



そんな危機感は平和ボケしていたあたしにはなく、自分の日常の片隅に戻れたことにホッとして。



いつも通りの手順でシャワーを浴び、着替え、寝る準備をして寝室に入っていたのだ。



精神状態からしてこれは強いとは絶対言えないだろう。



わけのわからないまま自分が崩壊することを無意識に守ったように思える。



だからこそ疲れ切った身体を休めるためにベットへと横になり。



愛猫である黒い彼がゲージの中でスヤスヤと寝て居る様を見つめて心の安寧に目を閉じようとしたのだ。

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