第7話

そういうものはちゃんと居ると思ってるし、だからってそれはどっちかと言えばって話しなんだけど。



いや、もういいや。

取り敢えずさっさと帰って熱いシャワーを浴びよう。



そんな考えに至り、自分のマンションまであとわずかってとき。



あたしは、



「え…」



雨の中、黒く淀んだ雨水に混ざり。

超自然的な雨でもそんな色は絶対にないと思う、赤く滲んだ水を足で踏んでいたのだ。



轟々と唸る雨音を遠くに、雨水管へと吸い込まれていくそれを見て。

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