第6話

今だけ…保健医ではなく1人の男として小鳥さんに触れたいと。



最低なのに我慢が出来ず





ギュ…


気付かれないよう抱き締めた。



ただ手を添える行為が信じられないくらい緊張して。体温が伝わってきてリアルで。



カーテン1枚だけの隠れた空間で僕は何やってるんだろうって…



心臓がドキドキし過ぎて苦しくなった。



「…」



触れたいと思ったのに触れたら怖いなんて。



自分の感情がどこまでセーブ出来るかなんて全然わからない。



分からなかった…




ドクンドクンと聞こえるのは、大き過ぎる心臓の音と



「…あ」



自分の立場を問う心の声。



抱き締めて気付いた腕の中にいる小鳥さんへの想い…

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