第4話

「何やってん…猫…っふ!ワイシャツびっしょびしょじゃん」



凪が覗きに来たからタオルで顔拭くの忘れて…あー



「なんかキモイ。ツーって水が垂れてきた」



そのまま水が体ん中、入りたい放題。



爆笑してる凪を鏡越しで見て。でも低血圧で怒るテンションも保持してないからやめた。



「アンタらこんなとこで何やってんの。もう行かないと遅刻だよ。ほら、パン」



姉ちゃんも現れて顔びっしょびしょの俺に無表情で食パン突っこんだ。



「んぐ。んん゙っ」



詰まる。なんか飲み物持っていきたい。



「猫、はよ行くぞ」



「ん゙ずっ」



「あ?」



首根っこを掴まれて問答無用で玄関まで連れてかれた。…俺、水が欲しかったんだけど。

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