第5話

食パンかじりながら登校。



凪とこうして歩くのは16年間休みを抜かしたら毎日のことで。



「うわ、パンカス落とすなよ」



「小鳥の餌になる。んぐ。むしろ良いことしてる」



無味のパッサパサだからちょっと多めにこぼしてみる。



「ガキ」



「うるふぁいよ」



学校へと続く坂道はいつもと変わらず急斜面でうざめ。



足腰にクるから下手すると筋肉痛になる。



「凪ー待ってよ」



「あ?これでもゆっくり歩いてやってんだよ。遅刻ギリギリだっていう自覚ないだろ」



「うん。ネェ」

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