第24話
ある日、緋之助が小物屋で見つけた珍しい外国の書物を持って、お寺を訪ねてきた。最近はよくお寺に顔を出すようになっており、風と千歌もすっかり馴染んだ様子である。緋之助は、「ちょっと面白い本が手に入ったんだ」と得意げに言いながら、本を2人に見せた。
「これ、どこの国の本?」と千歌が興味津々に聞くと、緋之助は少し誇らしげに、「どうやら外国から来た書物らしい。読めるわけじゃないんだけど、珍しいだろ?」と返した。
その本を手に取った風は、表紙を見つめたあと、少しずつページをめくりながら「これ、英語だね」とさらっと言った。そして、目を細めて文章を読み取りながら、「あれ、ちょっと面白いこと書いてある…」と口にしたのだった。
緋之助は目を見開き、「え、風って…読めるのか?外国の文字を?」と驚きで声が上ずる。風は、照れくさそうに笑いながら、「まあ、ちょっとだけね。でもたぶん、読み方、間違ってるかも」と言って続けた。
緋之助は感心しながらも、ますます風と千歌に惹かれていく気持ちを隠せなかった。自分とは違う時代から来たらしい2人が、どれほど不思議な知識を持っているのかと、彼の興味はますます深まっていく。
それ以来、緋之助は外国の本を見つけるたびにお寺に持ち込み、風に解読を頼むようになった。風もまた、異国の書物を通して江戸時代の生活に少しずつ興味を抱くようになり、そんなやり取りが3人の絆をさらに強めていくのだった。
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