第33話

両親が亡くなって


何年、何十年経っても…


たまにお父さん、お母さんの夢を見る。





そのときは嬉しくて幸せな気持ちになるけど、目覚めたときに虚無感というか。






現実にはいないんだって改めて実感して悲しくなる。





大好きな想いってどんなに時が経っても変わらないんだなぁ。




消えることはないんだ。




時が経って心は落ち着いているけど、完全には立ち直っていないんだなと思う。




立ち直るなんて一生無理。




でも、今でも悲しくて辛く思うときがあるけど、きっと側で見守ってくれているのかな。





心は側にいる。





私もいつか死んだときは向こうで会える。





そう思いたい。






物理的に考えるとあの世なんてないのかもしれない。





それでもやっぱりまた会いたいから信じたいんだよね。





存在していたのに死んだら何もかもが消えてなくなってしまうなんて思いたくないんだよね。



心の中では生きているけど、

やっぱり会いたいよ。



この経験をして、幸せとは何か……ということが分かったような気がする。





幸せはすごく身近にある。






大切な人と、ただ一緒に過ごせる時間が幸せなんだ。





当たり前の中に幸せがたくさん詰まってるんだね。




両親が生きていたときは、居ることが当たり前で死ぬことなんて考えられなかった。



人はいつか死ぬと分かっているのに

死ぬということが想像出来なかったんだよね。



いつ目の前からいなくなるかなんて誰にも分からないんだ

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