第32話
お父さん...
私はお母さんともお父さんとも違う一個の人間って言葉がすごく寂しく感じたよ。
ーーー私はどうすればよかったんだろう。
お父さんもお母さんも……
こんなことになるなんて思ってもいなかった。
どうすれば良い方向に進んでた…?
私がもっと考え方が大人で相手の立場を考えることが出来てたら何か変わってたのかな。
人に迷惑をかけたくないっていう気持ちだけはあったから両親の知り合いや友達にどうすればいいかとか聞いたり頼ったりしなかったけど、頼れば良かった…?
過去に戻れるわけじゃないから、もうどうすることも出来ないけどさ。ーーー
お通夜やお葬式はおじいちゃんに仕切ってもらった。
お通夜のとき私の友達が来てくれたんだけど、
そのとき私は何故か笑顔になってしまった。
友達にはなんで笑ってるの?って言われたんだけど、自分でも何で笑っているのか分からなかった。
悲しいはずなのに
笑えないはずなのに。
もう感情がおかしくなっていたみたい。
涙も枯れ果てたのか出てこなかったし...
完全に抜け殻状態だった。
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