第29話

ラムをお父さんの友達に引き取ってもらって

私達ふたりきりの生活になった。




辛い毎日は変わらない。





お父さんはいつも暗くて、あまりしゃべらないし、目に生気がない。






話しかけても笑顔になることはなく、

すぐに会話が途切れてしまう。





私は精神的に限界だったけど、友達といるときや外に出ているときはいくらか気持ちが楽だった。




だから私は家より外で楽しむようになってきてしまっていた。





そんなある日、いつものように学校の帰りに


「友達と〇〇行ってから帰るね」


とお父さんにメールをした。








だけど、お父さんからの返事はなし。






ただ見てないだけかなぁと思いながら友達と過ごして帰宅。



 



家の電気はついていなくて真っ暗。






お父さん、まだ帰ってきてないのか…



まぁ、もう少ししたら帰ってくるよね。






私は自分の部屋で少しのんびりして

ちょっとお腹も空いたし冷蔵庫の中を見に行こうと思って向かっていると…






...







え...






暗闇の中、目をつぶっていて動かないお父さんがいた。






何が起きてるの…?





お父さん!



お父さん!





触っても声をかけても何も反応がない。

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