第28話

私は辛くて辛くて……


良くない行動をとってしまった。





心の声を発せない自分より弱いラムに暴力を振るうようになった。




お母さんはいないし、お父さんはずっと落ち込んでいて死にたいと言っているこの状態が辛すぎるし、私はどうすれば良い方向に向かうのか分からなくて、家にいても辛くてどうしようもなかった。




ラムを叩いて、鳴いて怒って立ち向かってくるのをまた叩いて…




そしてお父さんも私と同じようにラムを叩いていた。




ラムも暴力的になってしまったし、ストレスで食べたものを吐いてしまったり、自分のウンチを食べてしまったり……






私は本当に最低のことをした。





ラムには逃げ場がないし、私達しかいないというのに…





お母さんが亡くなって命の大切さが分かったはずだったのに…




自分のことでいっぱいいっぱいでラムのことを考えられなかった。





なんて言い訳だよね……





ラムを虐待していて、このままだと良くないとお父さんは思ったのか、お父さんの友達に話して飼ってもらうことになった。





そのほうが絶対にラムも幸せだ。





ーー本当にひどい飼い主だったね。



見つからないように飼っていたから散歩はあまり行けなかったし、虐待もしてしまった…




飼いたいと言ったのは私だったのに最後まで責任をもって飼うことができなかった…




今でも思い出すと心が苦しくなる。




ラムの貴重な時間を……


辛くて嫌な気持ちにさせちゃって、本当にごめんなさい。




謝って済むものじゃないよね…ーーー

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