第27話
お母さんがいなくなり、
お父さんとラムとの暮らしになった。
二人して落ち込んでいる毎日。
私はお母さんみたいに明るく振る舞おうとしたけど、うまくいかなかった。
私はお母さんじゃない…
中々元気が出なかったけど、亡くなって半年くらいして少しずつ気持ちが落ち着いてきたんだ。
落ち着いてきたのはいつも側に居てくれた友達のおかげ。
本当に心の支えだった。
これからはお父さんとラムと一緒に頑張ろうって思った。
でも、お父さんは落ち込んだ気持ちがずっと続いていて……
ある時から「死にたい」と言うようになった。
前はソワソワして落ち着かなくて監視されてるってよく言っていたけど、
お母さんが亡くなってからは横になってあまり動かずに一点を見つめることが多くなった。
いつも死に場所を探したり
「お父さんが死んでもお墓参りにはちゃんと来てね」
とよく言うようになった。
私は優しい言葉をかけたりしたけど、まったく効果はなし。
もう心が壊れそうだった。
お母さんが亡くなって辛かったけど、
少しずつ頑張ろうと思っていたところだったのに。
友達には話を聞いてもらって心がいくらか楽になったし少し落ち着くことができた。
でも、この状況を改善する方法が浮かばない…
うちは元々、とある宗教に入っていて、何人も知り合いがいたから、その人たちがお父さんを元気付けようと話しかけてくれたり、お父さんの友達も気にして声をかけてくれたりしたんだけど、良くなることがなかった。
どんな言葉も跳ね除けてしまう。
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