第23話 マーリンの日記 2
就任の翌日。
なぜか朝から理事長室にクラースさんとエレナが二人して魔法談義をお願いしたいと押しかけてきたので、3時間ほど話を聞いておくことに。
エレナは満足顔でまた王宮に戻っていったのだが、仮にも魔法師団長。暇なのか?と心配になるが、クラースさんに尋ねると今日のあの話が大事な仕事の話だったようだ。
自分必要!?って思うくらいに、クラースさんとエレナの間でわーっと盛り上がっていた。
ふたりとも目をキラキラさせながら大興奮で喜んでいたから良しとしよう。
さて、何も大した仕事をしないまま昼ごはんの時間に突入してしまい、
流石にこのままだとまたクラースさんと話して1日が終わりそうなので、
クラースさんに、昨日聞けなかった理事長の仕事について尋ねてみることとする。
クラースさん曰く、
「式典に出ていただく以外は、すべてマーリン様のお好きなように」
とのことだった。
お好きなようにと言われると、
困ってしまうところだし、この学校大丈夫か?とおもったが、この学校の理事長というもの自体が名誉職で重要な式典に出席すること以外は取り決めは特にないらしい。
何もせずぼーっとしているのも申し訳ないので、とりあえず学校の見学をしようかなと思い、それを伝えてみることに。
クラースさんから是非に、ということで、
午後からは学校の見学をすることに。
結論から言うと、今日も特になにかしたというものもなく仕事がおわってしまった。
授業や研究室の見学に行くたびに、毎回学生たちのみならず先生たちまで、マーリン様!!ってこちらに押し寄せてくるのはどうにかならないかな、とおもう。
ぞんざいに扱うなんてできないので、一人ひとりと握手しながら二言三言話すことにしたため、それだけで時間が溶けていってしまったのだ。
そして今日の仕事が終わった。
明日こそ、ちゃんと仕事らしい仕事をしようと思う。
ミラや子供たちは、結構こっちでの生活に慣れてきたようだ。
自分ももっと頑張らなきゃなとおもう。
賢者様は魔法が使えない kumagoroku @kuma569
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。賢者様は魔法が使えないの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます